特撮・ヒーロー愛に溢れ、遊び感覚がいっぱい『HE-LOW THE FINAL』

　『HE-LOW THE FINAL』。HEROではなくて、「HE-LOW」。いけてない奴みたいな意味合いかな？　巨大化できない巨大ヒーローのウルト・ロマンの話。メインキャストのほとんどが、ヒーロー物の出演経験ありって、すごいね。そして、内容も特撮・ヒーロー愛に溢れ、オリジナルをもとにした遊び感覚いっぱいで、くだらなくて好き。
　上映後には、吉岡毅志さん、青柳尊哉さん、宇治清高さん、杉浦太陽さん、根岸拓哉さん、監督の高野八誠さんによるトークイベント。きわどい話がたくさん聞けたが、口外厳禁ですって。

理由なき反抗の理由

　TOHOシネマズ「午前10時の映画祭」で、『理由なき反抗』。スクリーンで観るのは初めて。それにしても、これ、名作なのか？　ジェームス・ディーンら高校生役の配役に無理あるでしょ。ラストシーンで主人公の両親が交わす笑顔、最低だし。でも、観ておいた方がいいね。勉強になった。

GLIM SPANKY 野音ライブ

　「GLIM SPANKY 野音ライブ 2022」。野音、気持ちいいし、GLIM SPANKYに合う。とても心地いい時間だった。ところで、私、GLIM SPANKYって音源を持ってない。しかも、ファンクラブにも入っているのに。自分でも、不思議でならない。

デスマッチ・カーニバルに向けて

　『We love FREEDOMS! We are FREEDOMS! 2022』。メーンは、王者・正岡大介vs 佐久田俊行による「KING of FREEDOM WORLD CHAMPIONSHIP～蛍光灯ガラスボード・ニードルヘルデスマッチ」。正岡と佐久田、今日は少し危なかしい場面もあったが、もう少しで弾けるかも。デスマッチ・カーニバルが楽しみ。

　ちなみに、葛西選手は、佐々木貴と組んで、ビオレント・ジャック、ドブネズミ・フッキーと「Battlefield full of weapons～凶器持ち込みデスマッチ」。こちらは安定感抜群の試合だったが、デスマッチ・カーニバルで全開に持っていくつもりだろうね。

　そう言えば、吹本、マスクマンになっていたぞ。 

観たいものは、観る。

　マスク着用が緩和されるというが、そもそもこの国の政府のいうことは、ことごとく信用ならんし、岸田から「三回目をワクチン接種を」とアピールしても、いやいや三回目接種の後、陽性になりましたけど？と言いたいことは、たくさんある。

　が、必要であれば、マスクの着用、ワクチン接種を拒む理由はないし、同時に映画でもライブでも行きたいものは行く。

　ということで、昨日に引き続きLIGHTERSを観るため、「COWCITY CLUB BAND pre.『踊場通信 vol.3』」@下北沢SHELTERへ。COWCITY CLUB BAND、リュックと添い寝ごはんは、はじめましてだが、両バンド共に好み。アメリカのフォークロックやカントリーの影響もあるのかな。また、観たい。そして、LIGHTERSは言わずもがなだが、昨日より今日の演奏の方が良かったと思う。

今週は、個人的LIGHTERSウィーク

　LIGHTERSが出演するということで、「FRIENDSHIP. 3rd Anniversary」@ 下北沢THREEへ。The Wisely Brothers、OAのpoor man’s roseは、はじめまして。どちらも良かったです。poor man’s roseは福岡のバンドだって。ステレオガールとの対バンとか興味あるな。

　LIGHTERSは、ギター・ボーカルのRumiの繊細かつ荒らしい声とギターを、ベース・コーラスのEmi、そしてサポートドラムのBobが、淡々とうねりながら支える、このバランスが絶妙。音源よりもライブの方が、Rumiの荒々しさが生きているというか、それがライブですよね。明日は、SHELTERです。

　で、THREEを出ると、ベースメントバーから音漏れ、誰かと思えば、スタパンでした。こちらも見たかった。

自衛隊の協力は不必要、『シン・ウルトラマン』

　 『シン・ウルトラマン』。あかりんが出演しているというので、観に来た。特撮はさすがの出来栄え、ストーリーも若干コメディタッチなのは気になったが悪かない。ただし、自衛隊の協力は必要か？　あそこまでいろんな部隊を動員するのって、どうなのかと思うし、なしでもできるでしょ。日本の外交政策を茶化しているようで、何気に持ち上げているのも、ヤダな。

レジェンドたちのスージー愛『スージーQ』

　『スージーQ』。スージー・クアトロですよ。デボラ・ハリーに、ジョーン・ジェット、リタ・フォードらレジェンドがもはや崇拝といっていいほどのスージー愛を語る。エンディングロールでのシェリー・カリーとの共演！　素晴らしい。

人魚姫オマージュでした『バブル』

　『バブル』。舞台は、重力のバランスが崩壊してしまった東京。くるくる回る映像が気になって観に来た。日本のアニメーション技術ってすごいのねと感心していたら、人魚姫オマージュの物語で案外に泣けた。というか、切な過ぎるのです。

「新宿東口映画祭」に、パーランマウム登場

　5月27日～シネマカリテ、6月3日～新宿武蔵野館で始まる「新宿東口映画祭」。カリテに貼られてあるポスターを何となく見ていたら、パーランマウムの四人が。

　何と『リンダリンダリンダ』上映決定！　おー、これは行かねば。

 

夜、うなされるかもしれない、『ハッチング -孵化-』

 

　『ハッチング -孵化-』2回目。初見の京子さんは、私の事前情報に、「騙された」と。『オテサーネク』『ミッドサマー』に影響を受けた、稀に見る酷い作品だと伝えたのだが。「夜、うなされそう」とも言っていた。そして、やはり酷くて素敵な作品。もう1回見ようかしら。

同志とは、忠誠心とは？ いま見るべきロシア映画『親愛なる同志たちへ』

　『親愛なる同志たちへ』。冷戦下のソ連で30年間隠蔽された民衆弾圧事件。この時期にロシア映画かと言うなかれ、2020年にロシアで公開された作品だが、今や左右問わない全体主義的空気を静かに批判しているよう。同志とは、国家への忠誠に基づく関係性なのか。忠誠心は密告や裏切りを誘発するのか。もやっとしたエンディングが、心を揺さぶる。

邦題はいただけない。『MY SALINGER YEARS』

　出版エージェントで働き始めた女性。作家志望であることを周囲に隠す彼女に与えられた死後とは、サリンジャー宛に来るファンレターへの返信。と言っても、作家から返信できませんという定型句をタイプするだけ。それでも、次第とやりがいもでき、ボスや同僚からの信頼も得ていく。いまの自分と、元々なりたかった自分のはざま。

　1995年のニューヨークが舞台。直前にニューヨークに滞在したことがあったり、音楽のチョイス（エラスティカ！）も良かったりと、そして編集・出版という自分の仕事とも親和性のあるテーマで、楽しめた。あと、主演のマーガレット・クアリーやシガニー・ウイーバーの衣装は、きれい。

　が、邦題は、いただけない。原題は、原作であるジョアンナ・ラコフの自叙伝『MY SALINGER YEARS』そのまま。それで、良かったのではないかと思う。

元山仁士郎さん「辺野古新基地建設反対ハンスト」3日目

　元山仁士郎さん「辺野古新基地建設反対ハンスト」3日目。今日は、公明党本部前からスタートし、15時頃から、沖縄県による辺野古基地建設の不承認を取り消している、国土交通省前で行動を展開するとのことです。

元山仁士郎さん「復帰50年 辺野古新基地建設の断念を求めるハンスト」

　2019年に沖縄県民投票を呼びかけハンストを決行した元山仁士郎さんが、今日午前10時から、首相官邸前で「復帰50年 辺野古新基地建設の断念を求めるハンスト」を開始。「沖縄の基地問題が『解決』されない限り、沖縄にとっての『復帰』、そして『戦後』は終わらない」と、元山さんはステートメントで訴える。今回は、首相官邸前、自民党本部、公明党本部と場所を移しながら、ハンストを行なうそうだ。

　連帯の意志と共に「無理しないで」と伝えたが、彼にその無理を強いているのは、私たち。「沖縄復帰50年」が盛り上がっているが、「本土にとっての『復帰50年』」になっていないか。一人ひとりが考えなければならない。

私たちは、人権後進国に住んでいる。『マイスモールランド』

　在日クルド人難民家族の物語『マイスモールランド』。「入管」「仮放免」など聞きなれないワードもうまく整理されていて、また、社会派と呼ばれる分野ながら、青春映画のテイストもあって、とても見やすい作品だと思う。
　稀代の悪法である「『入管法』改正案が、昨年国会に提出され、在日難民や支援者らの猛反発に合い、結果廃案に。そして、えその法案が、再び今の国会に提出されそうな動きになっているのだが、日本の入管制度や難民保護の問題点を知れば知るほど、人権後進国に住んでいると実感させられる。

『MONKEY』2022 SPRINGは、翻訳特集

　柴田元幸責任編集『MONKEY』2022 SPRINGは、翻訳特集。ざまざまな作家の英文を、さまざまな翻訳家による解釈。伊藤比呂美、小島敬太、ブレイディみかこ、阿部大樹が生徒となった翻訳講座の面白いこと。
　映画の字幕や海外アーティストの歌詞の日本語訳に違和感というか、自分の解釈とは違うなと思うことってありませんか？　文学だけではなくて、映画、音楽好きにこそ、勧めたい。

『C mon C mon』との共通性が、すごい、『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』

　『映画クレヨンしんちゃん　もののけニンジャ珍風伝』。そりゃ、ただただ笑って感動もできるのだが、子供の未来に責任を持てない政治家必見。見ても分からんと思うが。 　そして『C mon C mon』との共通性が、すごい。未来に対する不安が蔓延する、そんな時代の作品なんだな。

ミャンマー、静かなる抵抗「Masking/Unmasking Death」

　「あらゆる自由が奪われている現在のミャンマーにおいて、匿名性を保ち、そしてウイルスからも身を護ることが出来る『マスク／仮面』は、死に対する生のアイコンとして機能します。失われた人々の生の証を刻み、鎮魂を祈ると同時に、それらを剥がす―死の真実―を明らかにすることを試みます」（公式ホームページから引用）。

　東京藝大AAI特別企画展「アート＆デモクラシー」＋「Masking/Unmasking Death 死をマスクする／仮面を剥がす」。5月10日まで上野・東京芸大美術館で開催。ミャンマー国軍クーデターの犠牲者となった人々の顔を模った「マスク」を制作するミャンマー人アーティストの作品群。マスクをQRと連動させ死に至った背景を記憶し発信する、静か、かつ真っすぐな抵抗の意志を感じ取る。

がっつりアイドル映画だが悪くない。『映画 おそ松さん』

　『映画 おそ松さん』。主演は、SNOW MAN。グループアイドル映画ということも影響しているのか、SNS上には酷評が並ぶ。が、ちょい長いけど、悪くない。名作映画の要素を小ばかにしつつ散りばめているあたりも、製作陣の映画愛と受け取りたい。
　で、トト子役の高橋ひかるちゃんが、らしくて良かった。『スクール革命』ファンは見るべし。

子供たちの未来のために、『C mon C mon』

　ホアキン・フェニックス主演『C mon C mon』。突然始まった甥との生活が主軸に、ドキュメンタリータッチの子供たちへのインタビュー（台本はないという）を織り交ぜながら、「大人たちの子供と未来への責任」を突きつける。ニューヨーク、ロスアンゼルス、オークランド、ニューオリンズ4都市を舞台にしつつロードムービー的な要素が盛り込まれているのも、いい。
　「カモン　カモン」「ブラー　ブラー　ブラー」というフレーズも、強烈な印象。自分に子供がいないので、共感できる部分も多いのかな。

黒沢あかねはストイック、『親密な他人』

　『親密な他人』。行方不明の息子を待つシングルマザーと、息子の消息を知るという青年が積み重ねていく嘘と真実。心理ホラーね、過激な描写があるわけではないが、けっこう怖いですよ。上映後には、主演の黒沢あすかさん、中村真夕監督の舞台あいさつ。黒沢さんの演ストイックな演劇論にしびれた。