2020/06/26

スキンヘッズって呼ばないで


 アメリカでの実話に基づく映画『SKIN』。レイシスト集団にいた男性が、そこから抜け出すまでのドラマなのだが、今見るべき作品だった。欧米では、スキン、スキンヘッズというのは、ネオナチや白人至上主義者を示す言葉である。安易に、使っちゃならんのです。

長崎の平和祈念像は、東京で作られたのです。


 井の頭自然文化園の中にある彫刻館。ここは、長崎平和祈念像を制作した北村西望のアトリエがあった場所で、彼の作品が屋内外に200点ほど展示されている。で、平和祈念像の原型もある。実は、平和祈念像は東京で作られたのである。これが、ぐるりと一周して、また二階からだと上から見下ろす感じも見られる。すごい、いい。すぐにでも、また行きたい。

2020/06/25

邦題はどうかと思うが、観て損はないかと、『ストーリー・オブ・マイライフ 私たちの若草物語』

 このページの最後の写真は、フローレンス・ビュー。『ファイティング・ファミリー』『ミッドサマー』で、個性的かつ印象に残った俳優。彼女を観に行ったはずだったのだがね。
 で、『ストーリー・オブ・マイライフ 私たちの若草物語』(この邦題は、どうかと思うが』、原題は、『LITTLE WOMEN』。『若草物語』をベースに、原作者ルイーザ・メイ・オルコットの人生を重ね合わせた作品だとか。これが良かった。


 主人公ジョーを演じたシアーシャ・ローナン、長女のエマ・ワトソン、三女のエリザ・スカンレン、そして、フローレンス・ピュー、この四姉妹のコントラストが素晴らしい。
 そして、何が良いって、作品の作り。四人の生きた時代を、それぞれに織り交ぜながら進むのだが、観るものを混乱させないのは、良かった。
 制作側の意図は分からないが、性別、人種などのダイバーシティが、テーマだったように思う。後半の、出版・印刷シーンは、紙媒体好きの私にはたまりませんでした。

2020/06/18

物質主義時代のゾンビ



 久しぶりに、TOHOシネマズ新宿へ。ジム・ジャームッシュの『デッド・ドント・ダイ』を鑑賞。ゾンビが出てくるコメディ映画である。イギー・ポップがゾンビ役、トム・ウエイツの出演も話題の作品。
 生前固執していたものに引き寄せられるゾンビが、物質社会の悲しさを表現しているのだとか。ジャームッシュらしい絵作り、ビル・マーレ―らの好演もあって、悪くないです。

2020/06/17

#国会を止めるな


 今日6月17日、51歳の誕生日を迎えました。お世話になったすべての皆さんに感謝。
 で、やはり気になるというかのが、今日この日に、閉会されるという第201通常国会。「持続化給付金」の民間委託や、「イージス・アショア」の配備計画停止、与党議員の『公職選挙法』違反、森友問題の再調査拒否など、野党が追及し政府が答えるべき課題が山積み。野党は延長国会を求めるそうだが、与党がこれを拒否すれば非を認めるのと同じだと、マスコミ各位には報道してほしいし、国民的なうねりにしなければならない。

2020/06/03

風に吹かれて



 コロナの影響で発売日が延期されていたSTEREOGIRLの1stルバム『Pink Fog』が発売。全国流通盤は初めてのリリース。ライブも中止・延期になったりと、いろいろあるけど、まずは、おめでとう。そして、素敵な作品を届けてくれて、ありがとう、である。
 STEREOGIRLの曲は、東京(23区西部および武蔵野)で、ニューヨーク(ワシントンスクエアからソーホーあたり)の風に吹かれているような気分にさせてくれる。抽象的な表現だが、ほんとに、そうなのである。
 曲もいいが、奏子さんのギター、口ずさめるソロ部分なんか、もう最高ですよ。それも、このバンドのバランスのよさがあってこそ。あー、ライブが見たい。

2020/06/02

ミック・ジョーンズは野球が出来るのか?



 Dropkick Murphysの新曲「Mick Jones Nicked My Pudding」のMVが公開されているのだが、曲は言うまでもないなく、MVの出来が素晴らしい。ミックがマーフィーズメンバーのプリンを盗み食いだと。ところで、ミックって野球は出来るのかね。 シェアスタジアムでライブはしてたけど。

『白い暴動』の青年たちは、今、ワイルドサイドをほっつき歩いている



 明日6月3日は、ブレイディみかこさんの新著『ワイルドサイドをほっつき歩け』の発売日。今日、『白い暴動』を観るためアップリンク吉祥寺に行く前に、書店に寄ったところ、すでに売られていたので、フライングゲット。
 現在、50代後半から60代のおっさん、おばさんが登場する『ワイルドサイド』だが、この世代、パンクをリアルタイムで経験しているはずで、まさに『白い暴動』世代である。
 そして、彼・彼女らが歳を取った今も、世界は人種差別に溢れているし、『白い暴動』で白人至上主義者として登場する若者の主張が、皮肉なほどに、『ワイルドサイド』に登場するEU離脱派と重なってしまうのである。

久しぶりにアップリンク吉祥寺で映画を観たよ



 『白い暴動』を観るため、数ヵ月ぶりにアップリンク吉祥寺へ。うれしいね。懐かしささえある。
 館内は、ソーシャルディスタンスを確保するため、座席やロビーのソファーの間隔を開けて利用。チケットの発券機や券売機も稼働させる台数を減らし、カウンターやグッズ売り場も入場の人数を制限、スクリーン入口など、あらゆる場所にアルコール除菌液を配置。スクリーンに入場する際のスタッフによるチケットの確認も省略されていた。
 アップリンクなどの映画館はもともと換気の規制が厳しいし、ここまで徹底的にコロナ対策をしているのであれば、私は行きたいと思うし、今日、行って、やはりスクリーンで観る映画はとてもいいと感じたな。

白い暴動、黒い暴動


 1970年代イギリスの反差別運動団体ロック・アゲインスト・レイスズム(RAR)の活動を軸に、人種差別に対する問題意識を提示するドキュメンタリー『白い暴動』。原題も「WHITE RIOT」だが、ザ・クラッシュはあくまでもムーブメントの一つの要素なので、クラッシュに期待し過ぎると肩透かしを食うかも。
 で、最重要は、人種差別・誹謗中傷に溢れた1970年代のイギリスの姿が、今まさに、アメリカで起こっている白人警察官による黒人男性殺害、中国の『国家安全法』による香港での人権侵害・弾圧、沖縄における辺野古新基地建設など、為政者による悪政が生む市民の分断は、コロナと同様に終息の兆しさえ見えないという現実である。
 4月に予定された日本での公開は、コロナの影響で、この時期にずれ込んだのだが、まさにリアルタイムの世情を胸に刻みながら、過去を見つめることは、とても大切だと感じた。
 今まさに見るべき作品。