2023/07/29

レプリカを買いそうになったよ。『山下清展 百年目の大回想』


 『山下清展 百年目の大回想』を見に、SOMPO美術館へ。山下清の作品を実際に見るのは、初めて。というか、SOMPO美術館も初めて。数年前まで、美術館前の道をバスで行き来していたのだが。
 で、ものすごく良かった。幼少期から後年まで、段々と緻密にはなっていくのだが、繊細かつ大胆なスタイルは変わらず。レプリカが売られていて、思わず、手にしそうになったよ。

結末は、あれで良かったのか。『イノセンツ』


 監督が、大友克洋の『童夢』からインスピレーションを受けて制作したという『イノセンツ』。近年、『ミッドサマー』『ハッチングー孵化ー』『LAMB』という好みの作品が続く北欧発のサイキック・スリラーであり、期待マックスで劇場へ。
 宣伝されているような感じではなくて、いじめや孤立などの社会問題が主題かと。とてもいい作品だし、また見たいとも思うが、結末は、あれで良かったのかと、主人公姉妹の妹を想う。

2023/07/27

社会からこぼれ落ちる彼女の明日は、『遠いところ』なのか

 『#遠いところ』。沖縄・コザを舞台に、夫と幼い息子と暮らす17歳の少女。貧困、DVに苦しめられ、社会からこぼれ落ちる彼女の明日は、遠いところなのか。
 


 上映後、空族《富田克也さん・相澤虎之助さん》、工藤将亮監督によるトーク。基地問題を主題に置かなかったとのことだが、いくつかのシーンに、ちらほらと。ウチナー言葉も含め、余計な説明がなくて、いい。


また、ロビーで監督に、パンフにサインをもらい、ちらほらと垣間見られた基地の存在について、ほんの少しだけ会話。名刺も手渡すことができた。

2023/07/25

巷の評判は気にせずに見た方がいい。『君たちはどう生きるか』


 宮崎駿作品『君たちはどう生きるか』。熱心な宮崎ファンではないが、タイミングが合えば、ね。『カリオストロの城』は、リバイバル上映のたびに見ているけど。
 で、巷の評判とか気にせず楽に見て、余韻に浸るタイプの作品かな。良かった。また見るのも、あり。


 ところで、この本は、『カリオストロの城』元ネタ、江戸川乱歩の『幽霊塔』。もともとは、アリス・マリエル・ウィリアムソンの小説『灰色の女』を黒岩涙香が翻訳した長編小説で、乱歩が許可を得て小説として組み立て直したもの。古い塔や複雑な迷路など、宮崎駿が好きな設定に溢れている。『君たちはどう生きるか』を見終え、再読するのも一興かと。

2023/07/23

伏線を回収できない。『クロース』


 『クロース』。伏線を回収させない、と、言うか、観客に委ねる作り。恐らく、そうであったのだろうと想起させられるシーンが多く、余韻が、ゆらゆらと襲って来る。

2023/07/22

『ハイジとクララ』という続編があるとか、ないとか、『マッド・ハイジ』


 『マッド・ハイジ』。恋人のペーターを殺されたハイジが復讐の鬼と化し、悪者をバッタバッタと退治していく。『ベスト・キッド』ぽかったりもするし、時代劇、西部劇、カンフー映画オマージュに笑いも豊富だが、独裁者は征伐というメッセージも、ちらり。
 『ハイジとクララ』という続編があるとか、ないとか。

発想が斬新『リバー、流れないでよ』


 『リバー、流れないでよ』。京都・貴船の老舗料理旅館を舞台に繰り広げられるタイムループ作品だが、発想が斬新。SFな要素もあり、で、ちょっとしたラブストーリーも、いい。ループが生む、人間関係ね。また見たい。

ひと事ではない。『アシスタント』


 映画『アシスタント』。ハラスメントが主題の作品。隠蔽、忖度など、ジャニー喜多川問題にも通じる要素が多く含まれている。てか、馳浩、アップリンク浅井な感じも。  なのだが、自分の言動も気をつけようと、戒められる作品。

2023/07/18

水島新司愛なのか?『野球どアホウ未亡人』


 『たまつきの夢』ティーチイン・ゲストの藤田健彦さん出演作品『野球どアホウ未亡人』が、8月25日から、池袋シネマ・ロさで公開される。タイトルやTLから流れてきて映像を見るに、「男どアホウ甲子園」「野球狂の詩」オマージュ、そして、古き日活、東映作品の匂いが半端ない。
 見てみたいと思っていたところ、『たまつきの夢』上映後、藤田さんが小野峻志監督と共に、宣伝&前売り券販売。と、いうことで、チケット2枚(サイン入り)購入。何と1枚1000円ですよ。髙橋さん、行きますよね。

戦争の時代の閉塞感、『たまつきの夢』


 ユーロスペースで『たまつきの夢』。太平洋戦争以前、ビリヤード世界一を夢見る男性と屋敷で妾として暮らす女性の話。あの時代の息苦しさや女性が置かれた立場を、印象的な映像で表現されている。
 上映後には、本作の田口敬太監督、ゲストとして、長谷川朋史監督、俳優のしゅはまはるみさん、藤田健彦さんによるティーチイン。こちらら、撮影秘話が満載で感心することばかり。楽しかった。
 で、入口で、田口監督にパンフにサインをもらいつつ、『Pearl』との親和性を感じたと話したところ、キョトンとされるというね。ご存じなかったよう。両作品とも、戦争の時代の閉塞感が、違った手法で表されていると思うのだが。

エンドロールで映し出される、ミア・ゴスの表情が、実は一番怖く切ない『Pearl』

 『Pearl』、二回目。『X』の前日譚なわけだが、『X』は、続く『Maxxxine』の前日譚。そうなると、『Pearl』と『Maxxxine』の関係性が、とても気になる。なんて、考えていたら、『Maxxxine』の出演者が一部明らかに。1985年L.A.が舞台の作品に、ケヴィン・ベーコン。「フットルース」が流れたりして。
 写真は、『Pearl』のパンフレット。エンドロールで映し出される、ミア・ゴスの表情が、実は一番怖く切なかったりするのだが、しっかり掲載されていて、よし。
 そして、「cominng soon」なのである。

2023/07/14

匿名の若手ミャンマー人作家10人による作品『ミャンマー・ダイアリーズ』


 『ミャンマー・ダイアリーズ』試写会へ。若手ミャンマー人作家が結成したミャンマー・フィルム・コレクティブの映画監督10人による短編とSNSに投稿された映像をつなぎ合わせた作品。今なお続く軍による圧政に抗うミャンマーの人々がいることを忘れてはならない。
 次週以降、配給元の渡邉プロデューサーに話を聞く予定。

2023/07/08

そうとう几帳面かと。『ソール・ライターの原点 ニューヨークの色』

 『平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-』と『ソール・ライターの原点 ニューヨークの色』をハシゴ。
 で、前者は、うーん?。必要な存在なんだろうけど、ね。
 一方、ソール・ライターは、初公開のモノクロ写真やポジなど、圧倒的。
 それにしても構図を見るに、かなり几帳面で、私好み。凄過ぎるわ。
 ショップも大混雑で、ちょいとのぞいたが、クリアファイルとかポストカードは必要ないな。図録が欲しかったのに。

2023/07/07

作りがやたらと豪華。『X』の前日譚『Pearl』


  遂に公開、『X』の前日譚『Pearl』。いやー待ってましたよ。昨日『X』を見直し準備万端。 で、前日譚であり、当然、時代設定が違うのだがから、作品の作りがまったく違って当然だが、ここまで違うとは。60年代ハリウッドオマージュの映像と音楽で、何とも豪華。サウンドトラック、凄すぎですよ。エンドロールまで見せてくれる。 そして、ミア・ゴス、可愛く怖い。ラストの独白、案外に真理と思ったり。すごい作品です。ムビチケ、もう一枚あるので、さて、いつ見るかね。


これは、傑作。『札束と温泉』


 『札束と温泉』。どうしても見たくなるので、二回目。テンポもいいが、何より演者が素晴らしい。主演の沢口愛華が、グラビアクイーンとかは、どうでもいい。とにかく、あの演技は、必見。
 そして、上映は来週13日まで。また見られるかしら?

プーに、ロビンを殺す気があるのか? 『プー あくまのくまさん』


 『プー あくまのくまさん』。時間潰し的に、二回目。気軽に見られるライトなホラー。ただ、プーに、ロビンを殺す気があるのかを観客に投げ掛け、続編を作る姿勢は、どうかと。ただ見に行くとは、思うが。そこが不思議。

2023/07/05

ワンカットのような流れるテンポの映像と長いゼリフが心地よい 『札束と温泉』


 『札束と温泉』。就学旅行先で、ヤクザの愛人が持ち逃げした札束を見つけた女子高生、愛人女性、そして愛人女性を追う殺し屋の女、と個性的で愛すべきキャラによって展開されるクライム・サスペンス?
 実際の古い温泉宿を使った、ワンカットのような流れるテンポの映像と長いゼリフが心地よい。好きだわ〜。エンドロールで流れる群青の世界もエモ過ぎ。さらに、ロケ地が別府というのも、ね。また見たい。


忍者を演じる竹野内豊が、いい。伊藤沙莉主演『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』

 伊藤沙莉主演『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』。忍者の彼氏がいる探偵・マリコに舞い込んだ地球外生命体を探せとの依頼。歌舞伎町を舞台に、二人の監督による6つのエピソードを交えながらストーリーは展開する。オムニバス的でもあり、各エピソードがユニークで、主題を忘れてしまうほど。
 個性的なキャストが揃い、それぞれに魅力的なのだが、忍者を演じる竹野内豊が、いい。当然、伊藤沙莉は最高。