2025/03/30

久々の英国ドラマの傑作! 『Adolescence』


 ブレイディみかこさんに「久々の英国ドラマの傑作」と教えてもらったNetflixの『Adolescence』を一気見するため、Netflixを一時的に再契約。
 『This Is England』のコンボ役のスティーヴン・グレアムが、主人公の父親役。全シーンがワンテイクで、流れるように物語が進む。自分が、殺人を犯した主人公の家族でもあり、セラピー、そして刑事でもあるような感覚に陥る。重たくて、辛い内容だが、確かに傑作かと。

「ネムルバカ」は、いい曲。『ネムルバカ』


 『ベイビーわるきゅーれ』の阪元裕吾監督作品『ネムルバカ』。最後の最後まで引っ張って引っ張って、泣かせる手法。泣けた。タイトルにもなっている「ネムルバカ」、いい曲です。

2025/03/29

黒い巨人は、何? 『Away』

 『Flow』のギンツ・ジルバロディスの2019年作『Away』が再上映。黒い巨人から逃げる、飛行機事故から生き残った青年。セリフなし、脳をフル回転させながら、映像美に酔いしれる。

2025/03/28

もっとおもしろくなったはず。『ぶぶ漬けどうどす』


 『ぶぶ漬けどうどす』の試写会へ。京都の老舗扇子屋の14 代目と結婚したライターが、京都に移り住み、赤裸々マンガレポートを連載したことがきっかけで起きるドタバタ。ケンミンショー的で中途半端なストーリー。もっとおもしろくなったはず。

すぐにでも読み返したい、ハン・ガン『ギリシア語の時間』


 ハン・ガン著『ギリシア語の時間』読了。突然言葉を発することができなくなった女性が、視力を失いつつあるギリシア語講師の男性の出会いの物語。とてつもなく長いように感じるプロローグで二人の痛みが語られたと思ったら、すでにエピローグに。そして、再びプロローグへと。すぐにでも読み返したくなる一冊。

2025/03/25

主人公の建築物に対する異様なまでの執着する理由は? 『ブルータリスト』


 『ブルータリスト』。ホロコーストを生き延びてアメリカへ渡ったハンガリー系ユダヤ人建築家ラースローが主人公の大河ドラマ。ホロコースト、トラウマ、シオニズム、人種差別、フェミニズムと、テーマが盛りだくさんだが、構成が分かりやすく、本編215分で、途中15分の休憩でも長さは感じない。
 ラースローが、請け負った建物の設計に異様なまで執着したのか、ラストで納得。


 入場者特典として、ラースローの展覧会ルーフレット。ちょっとした解説も掲載されていて、これを読んで、もう一回見るのもありかと。

2025/03/23

政治好きならぜひとも見たい。『教皇選挙』


 『教皇選挙』。コンクラーベですよ、コンクラーベ。世界史の授業を思い出す。教皇の死去に伴う教皇選挙。各候補者(これが、そもそも誰かが分からない)は票を獲得するために、いろいろな工作を行ない、候補者おろしに奔走するのだが、これがなかなか複雑。騙し騙されな要素もあって、おもしろかった。
 日本でも総裁選とか代表選で似たようなことをやっているわけで、選挙とか政治に興味があれば(ないと困るのだが)、楽しめはず。

2025/03/21

映像と音楽も圧倒的。多様性、共存、分断を描いた『FLOW』


 『FLOW』。大洪水に飲み込まれた世界に生きる一匹の猫と仲間の動物。セリフはないのだが、動物たちの声が聞こえてくる。多様性、共存、分断について考えさせられる、いい作品。映像と音楽も圧倒的。
 アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した本作。アニメとして優れているというよりも、日本のそれでアニメ部門を制した『ルックバック』もそうであるように、優れた映画作品に間違いなく、もはやアニメ部門は、必要ないと思う。

2025/03/20

青に染まった、私立恵比寿中学15 Anniversary 「大学芸会2025 〜LOVE & BRAVE」

 私立恵比寿中学15 Anniversary 「大学芸会2025 〜LOVE & BRAVE」。エビ中10年ぶり3回目のSSA、私たちも3回目のエビ中のSSA。サイリウムを忘れたが、とてもいいライブだった。
 ちなみに、今日は、青のコンバースを履いて会場へ。最後は、衣装も、会場も、青でいっぱいに。

2025/03/17

危険な(デリカド)フィリピンの現実

 気候変動に抗い、最後の秘境を守るフィリピンの環境活動家集団を追った『デリカド』。ドゥテルテ政権と経済を最優先する企業による弾圧・暴力に屈することのない姿勢は、信じられないほどに尊い。が、環境活動家の殺害が世界一多いという、危険な(デリカド)フィリピンの現実を国際社会は見逃してはならない。

災害に備えるためにも必見。『能登デモクラシー』


 『はりぼて』『裸のムラ』に続く、五百旗頭幸男監督の最新作『能登デモクラシー』の試写会へ。
 主人公は、能登半島の穴水で手書き新聞『紡ぐ』を発行する滝井元之さん。滝井さんは、新聞を通じて町の未来や議会のあり方を問い続ける。町長と町議会、そして地元有力者の癒着により、議会は機能不全。
 そして撮影中に「能登半島地震」が発生。震災前から穴水で撮影されていた本作は、災害に備える指針ともなっている。
 個性的な地元代議員や、石破の10万円問題でも注目される「政治資金規正法」と選挙などのサイドストーリーも、興味深い。必見。

2025/03/16

少しだけ希望を抱けるラストシーンに、少しだけ安堵。『校庭』


 『校庭』、原題は、『Un monde(世界)』。舞台は、ベルギーの小学校。いじめられる兄を何とか守りたい妹の葛藤が、学校という世界で溢れに溢れる。BGMは一切なく、映像と共に流れて来る児童らの遊び声が、作品にリアリティを加えている。
 それにしても、あの兄妹、どうなるんだろう。少しだけ希望を抱けるラストシーンに、少しだけ安堵。

2025/03/15

ニコラス・ケイジのサイコパスぶりがナイス。『ロングレッグス』


 『ロングレッグス』。未解決連続殺人事件を巡るサイコスリラー。話も良かったし、ニコラス・ケイジのサイコパスぶりがナイスだが、「この10年で一番怖い」というのは、煽り過ぎ。あっさりしてました。もしかしたら、次が、あるのかな?

2025/03/14

何より、タリア・ライダー、最高。一先ず、今年一番『スイート・イースト』

 『スイート・イースト』。修学旅行を抜け出した女子高生が乱射事件に巻き込まれ、追い込まれた先に隠し扉。そこから出会う、パンクなアクティビティスト、理屈っぽいネオナチ、EDMなムスリムと、奇想天外かと思いきや、いや、これぞ現代アメリカなのかと。
 映像も音楽も、とても好き。何より、タリア・ライダー、最高。一先ず、今年一番。

ケナの旅立ちに、希望を感じる。『ケナは韓国が嫌いで』


 『ケナは韓国が嫌いで』。韓国に嫌気がさしニュージーランドへ移住した28歳のケナ。揺らいで揺らいで3年、何を思い、どこへ行く。ニュージーランドで出会う、韓国人青年との関係が、とても気持ちがいい。ケナの旅立ちに、希望を感じる。

2025/03/09

騙されるな!『デビルズ・ゲーム』

 『デビルズ・ゲーム』。サイコパスの殺人鬼と追いかける刑事の心と体が入れ替わるという話。登場人物だけでなく、観客もだまそうとする、巧妙な構成で、なかなか楽しめた。

中盤の伏線が、後半でじわじわと効いてくる。『アノーラ』


 『アノーラ』。アカデミー賞を受賞しようとしまいと、見ようと決めていたのだが、見てよかった。前半は、ラリッてセックスするシーンが多いのだが、中盤の伏線が、後半でじわじわと効いてくる。ラストシーンも、私は、好き。そして、アノーラを監視するアルメニア人男性イゴールが、いい。

2025/03/08

JR中央線グリーン車のお試しが来週金曜日まで。ということで、大月まで行ってみた。

 JR中央線グリーン車のお試しが来週金曜日まで。
 せっかくなので、どこか行ったことのない場所まで乗ってみようということになり、日本橋で映画を見た後、三越で、つまみを買って、東京駅へ。三遊亭小遊三師匠のふるさと、山梨の大月まで、ノープランの小旅行。
 同じようなことを考える人がいるようで、東京駅のホーム、グリーン車乗り場は、そこそこ混んでいる。大月行電車の列に並び、無事に狙った席に座り、さっそく宴会。三越で買った大徳寺さいき家の鯖の巻きに、青柳の筑前煮に鶏と蕪の煮物、卯の花、だし巻き、そしてチューハイをテーブルにセットし、一路大月をめざす。
 何も観光しないのも何なので、途中猿橋駅で下車し、日本三大奇橋の一つ、猿橋へ。ここで、雪がちらつき始め、橋に着く頃には横殴り。そそくさと、駅に戻りローカル線で大月に到着。
 駅のホーム直結の蕎麦屋いろり屋のもつ煮でちょこっとだけ温まり、帰りの列車を待っていたのだが、なんと大月発の快速が運休に。ということで、高尾までローカル線で戻り、そこから中央線快速に乗って、吉祥寺まで。
 雪が本格的に降って来たので、タクシーで帰宅。楽しかったが、寒かった。

2025/03/05

誰もがサバイバーかもしれない。『リアル・ペイン』


 『リアル・ペイン』。ニューヨークに住むユダヤ人のデヴィッドと、いとこのベンジーが、ポーランドの歴史遺産ツアーに参加し、ホロコーストのサバイバーである祖母の思い出の地を巡る。
 互いに不器用で、時にぶつかり合う二人、旅を終え、空港で別れる姿が切ないし、ラストシーンのキーラン・カルキンの表情に心を鷲掴みにされた。誰もが人生のサバイバーなのかもしれない。

パレスチナの人々への民族浄化を止めろ!『ノー・アザー・ランド』


 『ノー・アザー・ランド』。ヨルダン川西岸で生まれ育ったパレスチナ人の青年が、イスラエル軍による、ふるさとの占領と破壊を撮影。彼に協力するイスラエル側から来たジャーナリストとの活動を描いた決死のドキュメンタリー。
 銃とブルドーザーで、住居や学校、インフラを次々と破壊するイスラエル軍と武装した入植者の行動は、人権侵害でしかない。
 「世界中の人々に呼びかけたい。この不公平に対して真剣に立ち上がり、パレスチナの人々への民族浄化を止めて」アカデミー賞の是非は二の次に、この作品が長編ドキュメンタリー賞を受賞し、世界に、監督らのメッセージが発信された意味合いは大きい。必見。


2025/03/02

デビッド・ヨハンセン、永眠


 私が中学生~高校生のころ、よく通った、というか、高校2~3年生時には、店番をやっていたZAPPED RECORD。店主は、フランク・ザッパのコレクター、伊藤さん。中学生の時、「ピストルズは、聞きよる」とのたまう私に、「だったら、これ好きやろう」と教えてくれたのが、New York Dolls。どっぷりとハマった。
 そして、オリジナルメンバーであり、ドールズの象徴、デビッド・ヨハンセンが、永眠。今晩は、あれやこれやと引っ張り出して、追悼酒。

さくっと1時間。北烏山四丁目梅林市民緑地で、梅見


 昨年に引き続き、北烏山四丁目梅林市民緑地で、梅見。さくっと1時間、満喫。

2025/03/01

エル・ファニング、最高! 『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』

 『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』を、Dolbyシネマで。ボブ・ディランについては、すーっと通った程度だが、『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』で、話が分かりやすく、良かった。エル・ファニング、最高でした。もう一回見たいね。
 ちょこっとだけど、「The Irish Rover」を大音量で聞けたのも、うれしかったよ。