最近、大阪に行くことが多いのだが、そんな時、飯や飲みの参考にするのが、江弘毅さんの『いっとかなあかん店大阪』。江さんが編集長をやっていた『ミーツ・リージョナル』は昔から関西に行く時には買っていたし、こないだも同誌の大阪福島特集を見て店に入った。
で、『いっとかなあかん店』とほぼ同時に刊行された作家・津村記久子さんとの共著『大阪的』も驚異的に面白い。
東京に住んでいると、今の大阪って、橋下、松井、維新、宮根な印象を受けるのだが、大阪に行って昔からやっているようなお好み焼き屋とか中華料理屋に入ると、そこにいる皆さんは、とても人懐こくて、攻撃的な印象は皆無。ただ、「東京から来た」というと、異様に反応する。
その背景は何だろうなと感じていたところに、答えに近い提示が、『大阪的』から発信されている。
また、至る所に地方の良さ、ユルさも強調されていて、面白い。大分の田舎出身であり、また、ライブやイベントで地方を巡るのが好きなので、この辺りの感覚はよく分かる。
ただ一つ反論。東京も場所によって、全然肌触りというか空気感は違う。いま住んでいる千歳烏山の田舎っぽい感じとか、意外と恵比寿は下町気質だったり。上野の裏なんて、鶴橋のような空気が漂っている。
それぞれの町に、それぞれの良さがある。来月、初めて和歌山市に行く。どんなところか楽しみ。本当に地元の人しか行かないようなラーメン屋ないかな。『ミーツ・リージョナル』に、和歌山特集は、あったかな?