2021/10/30

ざわついて仕方がない『スウィート・シング』


 『イン・ザ・スープ』のアレクサンダー・ロックウェル監督作品『スウィート・シング』。社会で生きる者として共有すべき課題が満載。『プリテンダーズ』に続き、京子さんは挫折しそうになったそうですが、見終わって、マストな作品だと。前半から何か悪い予感がしてきて、そうとうざわつくのだけど、いい映画だった。

2021/10/28

なんてったてアイドル


 昨晩は、衆議院議員選挙に香川1区から立候補している小川淳也さんのインスタライブ。相方は、『時給はいつも最低賃金、これって私のせい? 国会議員に聞いてみた。』の著者であり、音楽・相撲ライターの和田靜香さん。そしてスペシャルゲストは、キョンキョンですよ! この情報を知ってから、そわそわ。和田さんにもメールしてしまったよ。で、以前、Eテレで、キョンキョンが和田さんの著書が政治についての本なのに可愛らしくて分かりやすいと評していたことがきっかけで、知人を通じて出演をオファーしたとのことでした。
 まだアーカイブが見られるので、ぜひに! 大人のみなさん、ほんと、ぜひ見て、投票へ!


2021/10/26

懐かしの1993年ロンドン『ビルド・ア・ガール』


 『ビルド・ア・ガール』。1993年、イギリスの片田舎に住む女子高校生が主人公。冴えない女の子が、音楽ライターとして頭角を表していくのだが。映画は、マニックスやPRIMAL SCREAMの選曲など、設定にズレはあるものの、許容範囲か。ただし、マニックス以外は大したエピソードはないので、期待せずに。
 ちなみに、
 1993年秋、私は、衝動的に渡英し、2ヵ月ほどロンドンの友人宅に居候(本当はマニックス、2回目の来日公演追っかけ予定だったが、ドタキャン)。THE WONDER STUFF、SMASHING PUMPKINS、MC4、CARTER USM、TEENAGE FANCLUB、POGIES、SENSER、PWEI、VERVE、BREEDERSなどなど、たくさんのライブを見たんだよね。懐かしいわ。

2021/10/25

衆議院選挙でも気候変動問題はもっと争点になるべき。『グレタ』


 『グレタ』。2018年、気候変動に関して政府に抗議するために「学校ストライキ」を実施したグレタ・トゥーンベリさん。彼女の行動に突き動かされたのは、若者だけではなかったはず。が、なかなか行動が伴わないと、反省ばかりしていても仕方がない。
 衆院選でも気候変動問題はもっと大きな争点になっていいとい思うのだが。麻生が「北海道の米がおいしくなったのは、気温があがったから。温暖化も悪いことばかりではない」なんて発言したらしいが、あんな奴に投票する有権者は同罪だと断定したい。そういえば、映画でも、プーチン、トランプなど、グレタさんを否定する政治家って、どれも似たようなやつで、とほほです。
 それにしても、邦題は『グレタ ひとりぼっちの挑戦』。「ひとりぼっち」必要か? 素晴らしい両親もいて、ひとりぼっちじゃなかったし。

2021/10/23

トピックは現代的だけど、テーマは永遠、『プリテンダーズ』


 自分の居場所をSNSに求める女子高生。リアルとは何か、誰が悪いのか。頭の中をくるくると回る問いかけ。トピックは現代的だけど、テーマは永遠。京子さんは途中「何を見せられているのか?」と思ったそうだが、その後の展開に驚愕していた。ものすごく重たいが、さわやかでもある。ブレイディみかこさんが、本気で大絶賛だと(そうでもないのに、「大絶賛」と書かれることがあるらしい)。

2021/10/20

圧巻のアクションシーンとバカバカしくもあるストーリーのギャップがいい、「シスターフッド」作品『ベイビーわるきゅーれ』


 新宿での上映時に日程が合わずに見られないでいた『ベイビーわるきゅーれ』。髙橋浩司のがん推しもあり、初のシネマロサへ。下高井戸シネマも渋いけど、ここも、かなり懐かしさが溢れる空間だね。
 さて、『ベイビーわるきゅーれ』。圧巻のアクションシーンとバカバカしくもあるストーリーのギャップがいい、「シスターフッド」作品で私好み。銭湯で殺人が繰り広げられる映画『メランコリック』的なテイストが好きな人にはお勧め。あと主人公二人が歌う挿入歌が良かったし、その挿入歌とスピンオフが収録されたDVD付パンフは、マストかと。


 こちらが、『メランコリック』。

2021/10/14

究極の擬似体験でありストーリーもいい『サウンド・オブ・メタル』


 『サウンド・オブ・メタル 』。難聴を患ったメタルバンドドラマーの人生を「究極の擬似体験」ということで、聴こえづらい箇所を演出。全世界で字幕付きユニバーサル上映という取り組みは評価できる。主人公の感覚に寄せているので、まったく何を話しているのか分からないシーンもあって、聴覚障害への理解は高まるはず。
 そうであっても重要なのはストーリーで、これが切ないのよ。生きるって何かを考えさせられる、いい作品。

ハダシ、ビート板、ブルーハワイと共に駆け抜けた夏、『サマーフィルムにのって』


 『サマーフィルムにのって』。いよいよ都内での上映はいったん終了。と、思って見に来たら、来週火曜日まで延長決定だって。すごいな。今日も18時30分という見やすい時間設定もあったんだろうけど、ほぼ満席。TAMA映画賞でも、松本壮史監督が最優秀新進監督賞、伊藤万理華が最優秀新進女優賞、金子大地が最優秀新進男優賞を受賞。まだまだ勢いは止まらない。
 個人的には、8月6日の初日に見て、とりあえず13回。この夏は、ハダシ、ビート板、ブルーハワイと共に駆け抜けた、って、誰だ? 私。それにしても、これだけ見ておいて、セリフが覚えきれないのは、歳のせいだね。微妙な違いが気持ち悪い。

2021/10/13

なかなかにパンクで刺激的な性格だったみたい『TOVE』


  『ムーミン』の原作者であるトーベ・ヤンソンの半生を描いた『TOVE』。なかなかにパンクで刺激的な性格だったみたいです。『ミス・マルクス』よりも、こちらの方が破滅的な描かれ方。性的描写も多くて、コピーに騙されて、子供連れでいくと、やられた感がハンパないかも。

2021/10/09

「愛は勝つ」的な『死霊館』


 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』。「ぜんぶ、悪魔のせい」だと、裁判で無罪を主張する、家主を惨殺した青年。アーニー・ジョンソン事件という実話に基づいた作品だそう。ホラーのような宣伝だったが、見てみれば、KANの「愛は勝つ」が流れてきそうなラブストーリー。これは、これで悪くないかな。

2021/10/07

サントラの発売希望! 『サマーフィルムにのって』


 『サマーフィルムにのって』。アップリンク吉祥寺での上映は今日が最後、というか都内ラストだと思っていたら、何と何と一週間延長だと。これは、うれしいね。
 さて、今日は、この作品で使われている音楽について。エンドロールで流れる、Cody・Lee(李)の「異星人と熱帯夜」は、あのラストからバシッと決まり余韻を楽しませてくれる歌詞が、そりゃいい。でもね、この作品、それ以外の音楽もすばらしくて、特に学園祭の場面のバックで薄っすらと流れるOCHA∞MEの「ライトスピード」は、琴線に触れてくるのよ。Blu-rayもだけど、サントラも出してほしいね。

まだ中学生。『光を追いかけて』


 SF要素もありの『光を追いかけて』。といっても、『サマーフィルム』とはまた違い、こちらは、「ミステリーサークル」が作品の重要ポイント。少子高齢化、過疎化による学校閉鎖など、地方都市が抱える課題を背景にしながら、学校になじめない転校生と不登校の同級生の思いが交差し合う青春物語。舞台は、秋田市。監督、出演者など、秋田出身者もいるのだが、ここは、何と言っても、柳葉敏郎、よかったわ。
 そして、主人公の中川翼、長澤樹は出演時中学生だったというが、また素晴らしい演技。ここに、私激推しの中島セナが、また印象深いのよ。こちらも、まだ中学生。中澤樹と対峙する場面は、たまらない。
 ちょっとリピートしたいかも。

2021/10/06

クソ下品なんだけど、描写が愛らしい、思ってもいなかったが意外に社会派? 『Dinner in America』


  『Dinner in America』。パンク好きで、内気な女の子が、ふとしたきっかけから、大好きなバンドの覆面ボーカリストと出会い巻き起こす一騒動、二騒動。まー、クソ下品なんだけど、描写が愛らしい。主人公が歌うグランジな主題歌が、また、いい。Stay Punk!
 そして、タイトルの込められた問題提示。食事のテーブルを一つにしながらも、家族の思いはそれぞれって、ことかな? 思ってもいなかったが意外に社会派の作品なのかも。

傷つきながらも成長していく思春期の成長物語 『スクールガールズ』


 『スクールガールズ』。舞台は1992年のスペイン。修道院に通う少女たちのもとに、ちょっと都会のバルセロナから一人の転校生がやってくる。それまで触れたことのない音楽やファッションなどの刺激に彼女たちは、キラキラと輝きだすのだが、それは保守的な親ら大人、そして受け入れきれない友人との確執を生んでいく。主人公が傷つきながらも成長していく思春期の成長物語。切ないが、冒頭とリンクするラストシーンに、少女なりの意地を感じたり。まぁまぁ重たいので、気を付けて。

『ウルトラQ』中でも異例の回「あけてくれ!」


 4Kリマスター化された『ウルトラQ』がNHK BSPで放送されていたので、せっせと録画。独特の世界観やキャラクターは、いま見ても十分におもしろい。特撮もよくできていて、ある意味で新鮮。
 さて、その最終話「あけてくれ!」は、ある男が空間の隙間に挟まってしまうというストーリー。怪獣がでるわけでもなく、中年男性の悶々とした姿が映し出され、とてもシュール。初回放送時には、放映されなかったといういわくつきの作品である。
 ちなみに、この回の脚本は、現在再放送中の『マー姉ちゃん』でも脚本を担当している小山内美江子さん。金八シリーズでお馴染みの脚本家だが、「湾岸戦争」でのボランティア活動がきっかけで、私の両親が懇意にしている人である。最近はお会いできていないが、「あけてくれ!」のうら話など聞いてみたいね。

2021/10/01

宮崎駿の最高傑作、『ルパン三世カリオストロの城』


  『ルパン三世カリオストロの城』(4K+7.1ch)が、『ルパンは今も燃えている』との同時上映で登場。とあれば、そりゃ見に行くわ。寅さん、仁義なき戦い、金田一耕助と並んで、いや、それ以上に見ているはず。1978年の劇場版第一作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』に続いて、1979年の正月映画として公開された作品だが、今では考えられないが、満席の久留米の映画館で、今では考えられないが、通路に座って見たんだよね。

 さて、4D公開時を含めて、劇場では3回目。4Dよりも、集中できたし、あらためて、本当にいい作品だと思う。緩急があって、ね。宮崎駿、どの作品もいいのだが、これを超える作品は、作れてないね。