『風立ちぬ』。良い映画だった。じんわりと、せつない愛と反戦の物語。平日だというのに、劇場は盛況。ランキングでも、この映画がトップを走り続けているのに、なぜ安倍政権なのだろう。不可解な国である。
『風立ちぬ』と時代背景を同じくする『血盟団事件』。中島岳志氏著の本作は、当事者へのていねいな取材をもとに、事件に至る若者たちの憤りと行動を描いている。
『風立ちぬ』『血盟団事件』ともに、根底にあるのは、誠実さ。モチベーションの差で、結果は違えど、今、この国に欠けているものだと思う。
オリンピックで、浮かれている場合ではない。抱えている問題は、何も解決していないのだから。