血盟団事件とは、1932年2〜3月に日本で発生した政治テロ事件のこと。血盟団の創始者、井上日召が拠点とした護国寺が茨城の大洗に残っているというので、行ってみることに。これが、今回の1泊2日、茨城旅行の目的の1つでもある。
この血盟団事件については、北海道大学の中島岳志教授の著書に詳しいので、そちらを呼んでもらうのが良いと思う。
ものすごく簡単に説明すると、困窮する農村部のことなどを考えない当時の政治家や財界人を「ただ私利私欲のみに没頭し国防を軽視し国利民福を思わない極悪人」とし、暗殺していくもの。テロ行為そのものは許されるものではないが、そこに至る彼らのモチベーションや時代背景が、何だか今に似てませんか?な感じなのである。研究対象として、とても面白いと思う。
さて、護国寺。本堂には、井上日召など血盟団のメンバーの写真が飾られ、異様な空気感。
昭和維新烈士の墓石などもあった。
血盟団事件は、右翼運動の文脈で語られることが多いが、日本近代史、そして戦後政治に及ぼした影響も大きい。エピソードが多過ぎて、忘れていることもあったので、本を再読したい。