慶應義塾の日吉キャンパスに、地下壕があるって知ってます? 私は数年前に知ったんだけど、今回、初めて、日吉地下壕保存の会が毎月最終土曜日に実施している見学会に参加した。
日吉キャンパスは、1934年に作られたんだけど、1944年に、日本海軍にまるごと提出されている。学生が追い出されて、連合艦隊司令部が入って来たのだ。で、その時に、校舎の地下に地下壕を掘って、普段は校舎を使っている海軍が、空襲時などに、地下壕で職務を遂行していたというわけ。特攻隊を指令する打電もここから出されていたそうだ。
今は、何もない防空壕みたいな感じだが、当時の活動の痕跡を感じられる箇所もある。日吉も寄宿舎も軍が使用していたとのこと。実は、3月9日に当時大学生だった人の話を聞けたのだが、最高司令官用の檜風呂もあったとのこと。けっこう食事も良かったらしい。民間人が芋を食べていた時代に。
日吉キャンパスは、戦後すぐに、今度は米軍に接収される憂き目に会っている。戦中から戦後の歴史を知る貴重な建造物なんだな。
ただし、見学会以外には一般公開していないので、見たいって人がいたら、日吉地下壕保存の会のホームページで、実施日を確認してほしい。
ガイドの皆さんは、すべて手弁当のボランティア。今日なんか47人という大人数の参加者に対して、ていねいに説明いただいた。感謝。そして、こういう施設があることを、いろんな人に知ってほしい。