2017/06/12

花の命はノー・フューチャー


 英国在住の保育士でライターのブレイディみかこさん。先日出版された『子どもたちの階級闘争』『いまモリッシーを聴くということ』が絶賛発売中で、何と書籍店ではなく、レコードショップ・ディスクユニオンにコーナーがあるというからびっくりだ。
  みかこさんの著作は、政治や社会問題に切り込んだものが多いが、彼女の作品を読むと、ブリティッシュロック、パンク、アナーコパンク、ブリットポップな ど、大好物の音楽たちが産み落とされたバックグラウンドまで理解できるようになるし、また、今のイギリスから発信される文化の源もよく分かる。
  今回出版された『花の命はノー・フューチャー』は、2005年に刊行されたみかこさんのデビュー作に、加筆(そうとうに)した「DELUXE EDITION」。2005年当時に書かれたエッセイの後日談を収録、さらに未発表ものもいくつか。みかこさんのリズム感のある文体にぐいぐい引き寄せら れながら、先日の総選挙(イギリスの)を思い出しつつ、すでに、名前の連呼が始まった空虚な都議選を考える。
 それはそうと、昨年6月に発売された『ヨーロッパ・コーリング』から、1年で5冊とは、みかこさん、凄過ぎます。次回帰国した時には、ぜひ一杯お願いしたい。博多でも良いですよ。