「ウクライナ映画人支援緊急企画:ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ監督作品上映会」。上映作品は、2025年、ロシアとの戦争が終結して1年という設定の『アトランティス』、ロシアがウクライナに侵攻を始めた2014年を舞台とした『リフレクション』。『アトランティス』は日本での劇場公開はなく、『リフレクション』に至っては日本初上映。ロシアのウクライナ侵略がいま始まったものではないことを理解できる重要作。
戦後であろうと癒えることのない痛みが、長回しワンシーン・ワンカットによって表現される。メッセージもさることながら、両作共に極上の作品だった。『リフレクション』の冒頭シーンは、戦争が大人だけでなく子供も巻き込んでいくさまを、うまく表現していて、特に印象的。
上映の合間には、筑波大・梶山裕治教授とプロジェクトチーム代表・矢田部吉彦さんによるアフタートーク。ウクライナとロシアの歴史的背景をふまえた映画論と反戦のメッセージ。とても学びのある有意義な時間だった。