2016/02/06

『ウンザ!ウンザ!クストリッツァ!』


 恵比寿ガーデンシネマで、エミール・クストリッツァ監督特集上映『ウンザ!ウンザ!クストリッツァ!』が展開中。なかなかスケジュールが合わず、やっと今日、『ジプシーのとき』『SUPER 8』を連続で鑑賞。
 『ジプシーのとき』(写真)は、いわゆるジプシー(ロマ)の家族の人生をせつなくえがいた佳作。ミラノやローマで物乞いを強いられる子供たちの姿に、以前訪れたトリノで物乞いをする子供が多くいたことを思い出した。民族や出自による差別はなくなるどころか、ナショナリズムとも連鎖して、世界的に広がっている。いろいろと考えさせられる作品だった。
 一方の『SUPER 8』は、サラエボを拠点に活動するエミール・クストリッツァとノー・スモーキング・オーケストラのライブやバックステージなどを切り取ったロードムービー的作品。ジプシー音楽、ロック、スカ、パンクなどを融合した「ウンザ・ウンザ」と呼ばれる音の塊が、まるでライブであるかのように、スクリーンから溢れ出す。ジョー・ストラマーとの共演は垂涎。何を演奏するかは、観てのお楽しみ。