2016/02/10

原爆の図


 丸木位里、俊夫妻が描かれた《原爆の図》を所蔵する原爆の図丸木美術館へ。学芸員の岡村幸宣さんに、昨年展開したアメリカでの原爆の図巡回展のこと、昨年出版された1950年代の巡回展についてまとめられた書籍のことなどをいろいろと伺った。
 印象的だったのは、丸木美術館を訪れる学校、特に公立の学校の割合が減っているという話。 丸木美術館は、《原爆の図》のほか、《南京大虐殺の図》も常設で展示しているのだが、歴史認識の観点から、どうやら圧力が掛かっているらしく、萎縮する教師が多いのだとか。何だか、いやな雰囲気だね。あいつらでしょ、どうせ。
 一方で、アメリカの巡回展では、「原爆投下は間違っていない」と言いながらも、2日間に渡って熱心に観て行った94歳の退役軍人がいたとか。それだけのインパクトと説得力を、この連作は持っている。
 ちょっと都心からも遠いけど、訪れたことのない人は、遠足がてらいかがでしょう。