太平洋戦争末期の1945年1月、沖縄県知事として赴任した島田叡と周辺の人物を通して、沖縄戦と軍隊を検証するドキュメンタリー映画 『生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事』。今振り返って、あの時代に、体制と時代に抗い「民主主義の人」「官僚の鑑」と言われる島田。
映画は、苦悩しながらも最後まで行政のリーダーとして努め、県民を守ろうとした島田の姿を、膨大な資料と取材によって描いていく。
県外出身者にあって、摩文仁の丘に個人名の慰霊碑が建立されている意味合いは重く、そして、今を生きる私たちに政治に対する眼差しの向け方を教えてくれる。
米軍が沖縄本土に上陸する3月23日を前に、見ておきたい作品である。