『コロニアの子供たち』。1960年代初頭、元ナチス党員がチリに設立した共同体「コロニア・ディグニダ」。独裁者に支配された住民らの共同体に、奨学生としてやってきた12歳の少年パブロ。そこは、児童虐待、拷問、反ピノチェト独裁政権派の拘束、殺人、人体実験が、日常の空間だった。全編に渡って、とにかく不穏。
実話に基づく物語だが、この村が2010年まで存在したことに驚く。ちなみに、この村は、現在名前を変えて、住民らの手により、贖罪と記憶の継承を目的に運営されているらしいが、何かと問題ありとの指摘も、ネット上では見受けられた。