『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間』を見た。13歳の時に、心は男性/生物学的には女性である「性同一性障害」と診断され、20歳で性別適合手術を受け、戸籍を男性に変えた小林空雅さんの15~24歳までに寄り添い撮影されたドキュメンタリーである。
世の中にある決めつけや押し付け、思い込みが、小林さんを苦しめる場面もあるが、本人はありのままの自分に向かい前向き。そして母親、男性として学校に通えるよう校長を説得したという保健室の先生、バイト先の店長・仲間、後に知り合うことになる同じような境遇の人々。多くの出会いが、小林さんの成長を支えていく。
78歳で女性への性転換をしたという八代みゆきさんと元妻で今も共に暮らすパートナーの安子さん。Xジェンダーで性の多様性を歌える中島潤さんら、小林さんだけでんかう素敵な人たちの物語。
熱くなったし、反省もした。性、人種、宗教、思想。いろいろな人がいるということ。そのことを理解する。それが、スタートだと思う。