『NOCEBO』。マイホームライフを楽しみにしている男女が陥るアンハッピーライフを描いた『ビバリウム』ロルガン・フィネガン監督の最新作。
これが、アンチ・ファストファッション・ホラーなるものだと聞いて、それは、行きたいと思ったのだが、何と都内での上映は、新宿ピカデリーとアップリンクだけ。そんなもんなのかね、と思いつつ、ピカデリーで『TALK TO ME』を見た後、間髪入れず、というか、同じフロアのスクリーンを移動して、ね。
あ で、これが、おもしろい。ファストファッションのデザイナー・クリスティーンの家に、突如訪れるフィリピン人女性のハウスキーパー・ダイアナ。依頼したかも定かではないまま、ダイアナを受け入れたクリスティーン家族に起きるあれこれなのだが、現代社会の闇をえぐりつつ、人間の深層心理に迫っていく怖さが心地いい。
おぞましさを継承させていく『ハッチング』にも似たラストは、そうとう好み。もし続編があるなら、ぜひ見たい。