2023/10/24

俳優の演技はすばらしいが、どこか物足りない『月』


 宮沢りえ主演『月』。実際の障害者殺傷事件を題材にした辺見庸の小説が原作。宮沢りえと磯村勇斗(時に、宮沢りえ)が対峙するシーンが実質的なクライマックス。
 宮沢とオダギリジョー演じる夫妻の葛藤と、磯村演じる犯人、それに、宮沢の同僚役の二階堂ふみ、それぞれ演技はすばらしいが、ドラマが取っ散らかっている感じは否めないかな。特に、犯人のキャラクターがいかに形成されていったかが不透明。