大分県との県境の町、福岡県うきは市に、一の瀬焼という陶芸の集落があります。一の瀬焼の起源は、400年前に、秀吉が朝鮮出兵した時、陶芸家を招き入れ、窯を開いたことにあると言われていますが、明治維新に伴い廃窯に。1959年頃、再興され今に至ります。
その再興の中心となったのが、丸田窯の丸田泰義先生。現在は、息子の巧さんとともに、窯を守っています。
この丸田窯とは、両親を通じ、20年来のお付き合いをさせていただいています。時には、庭の藤棚の下で流しそうめんをやったり、陶芸体験をさせてもらったりと、お世話になっています。
さて、丸田窯の特徴は、塩釉により器に醸し出される色艶にあります。
塩釉とは、丸田窯の説明によれば、「『うわぐすり』の代わりに塩を使う技法。素焼きの作品を窯に積み、焼成中に窯の外部より数回にわたり塩を投入することにより塩分が高温の中で反応して珪酸となり焼成中の作品の表面に施され、一種のガラス状の釉となり、塩釉特有の美しい斑の艶が出る。また、素地に鉄やマンガン・コバルトなどで施し色々な色だしを行なうこともできる」とのこと。
以前は、青系の器がほとんどでしたが、赤や緑の器も見られるようになりました。最近では、シンプルに土の色を生かした器も作成しています。
私は、帰省した際には、必ずお邪魔して、数枚ずつ購入。また、実家にある器や土鍋をちょこちょこもらっていることもあり、ここ数年で、わが家の所有数も増えました。
ほとんど毎日使っていますが、何と言っても、料理が映えるんですよ、丸田窯の皿は。何も入っていない器を眺めるだけで、料理を作るモチベーションが上がりますし。
先日、伺った時には、これらの器に盛りつけた料理のフォトブックを作成、巧さんに渡しました。喜んでもらえたかな~。
http://www.joho-fukuoka.or.jp/tougeika/maruta_takumi.html