2021/08/31

こっちもコロナ禍だからこそ、体制に抗う市井の民の映画『シュシュシュの娘』


 『SRサイタマノラッパー』の入江悠監督が、コロナ禍にあって苦境にあえぐ、ミニシアター、映画関係者を救おうと製作した自主映画『シュシュシュの娘』。多くの関係者、学生らが、今後の映画界を考えながら、製作に携わったのだとか。
 主演は、福田沙紀。彼女演じる、冴えない市役所職員が、「移民排除」のために「公文書隠蔽・改ざん」を実行する市長や市職員と対峙。移民排除条例制定後は、あのイベントまで目論む市長。書き過ぎると何ですが、どうやらネタバレ厳禁のポイントは、このあたりではないようで、コロナに対して無策な政治批判は拡散しても大丈夫みたい。そういえば、知事の名前は、小池だった。
 で、NGポイントは、劇場でのお楽しみ。ただ、マカロニ・ウエスタンっぽいテイストはありましたよ。

切腹するのは俺らじゃない。『全員切腹』

 『全員切腹』。「井戸に毒を撒いて疫病を広めた罪」で切腹を命じられた侍。本当に疫病を撒き散らしたのは、奴か。コロナ禍にあるからこそのメッセージだと受け止めたい。短編だけど、セリフと音楽が重装備で攻めてくる。

裸足で画鋲を踏むと、痛いのよ。『葛西純プロデュース興行 東京デスマッチカーニバル2021 vol.2』


 『葛西純プロデュース興行 東京デスマッチカーニバル2021 vol.2』。観客数を減らしているとは言え、早々にソールドアウト。
 セミファイナルは、「血肉散乱R指定トリプルKデスマッチ 葛西純 vs 植木嵩行」 裸足、画鋲、剣山、蛍光灯! 久しぶりの裸足、さすがに痛そう。葛西選手、劇勝だったが、眠れなかったらしいよ。

 
 そして、メインは、KING of FREEDOM WORLD CHAMPIONSHIP「Top of the Deathmatch World 4 Dangerコーナーフリーウエポンデスマッチ ビオレント・ジャック(第13代王者) vs 竹田誠志」。フォーク、ガラスボード、サボテンの棘にデスソース! ジャックが初防衛で、世界一のデスマッチファイターに。コールはできないが、それでも大満足。次の挑戦者は、誰だ?

2021/08/28

16歳だった1985年の大阪、『かば』

 『かば』。1985年、被差別部落が隣接する西成区北部の中学校が舞台。実在した教師と生徒の物語だが、「まち」を考える重要作。1985年、タイガース優勝の年、テレフォンカード、16歳だったね。懐かしさもある、素晴らしい青春映画。セリフの一つひとつが、染みる。主題歌は、騒音寺。挿入歌にARBの「さらば相棒」。 #映画かば

13、14、15な、私立恵比寿中学


私立恵比寿中学の『FAMIEN’21 L.P.』。エビ中、夏の恒例ファミえんに向けたベスト盤的なやつなのだが、新体制で新録が、新鮮過ぎて、素晴らしい。たむらぱんではないが、13、14、15なのである。

2021/08/26

LIGHTES「black moon」が、素晴らしいのよ


 LIGHTESのニューアルバムから「black moon」。すばし過ぎるので、ぜひに。

2021/08/25

音を楽しむなら武蔵野館がオススメ、『サマーフィルムにのって』


 今日は、新宿武蔵野館で『サマーフィルムにのって』。この作品はスチールがいいので、武蔵野館ロビーの展示を見てほしいのだが、武蔵野館は、音も良くて、一番前の席に座るとスピーカーとの位置関係もあると思うのだが、細かいセリフや効果音まで聞こえるのよ。各劇場共に良さはあるが、この映画に関しては、音は、武蔵野館が楽しいかな。
#サマーフィルムにのって 

トラウマ確実の触れ込みも、予告編盛り過ぎな『人肉村』


 今年は、雑誌『POPEYE』で特集されるなど、ホラー映画が話題だが、ホラーってジャンルも、いろいろだねウス』はホラーなのかしら?。
 で、『人肉村』。トラウマ確実の触れ込み。「男は喰い、女は飼う」ですってよ。まー酷い。予告編、盛り過ぎたな。ただ、製作側は、続編とか、鬼畜誕生編とか、狙ってると思う。
 #人肉村 #ホラー映画

2021/08/24

主人公・美波が、ブルーハワイ食べてるじゃん!『子供はわかってあげない』


 沖田修一監督(五ノ井さんの日芸の後輩)作品『子供はわかってあげない』。主演は、上白石萌歌。水泳部に所属するアニヲタ女子高生、美波が、元新興宗教教祖の実父を訪ね数日を過ごす夏休みの話。上白石萌歌に加え、主人公の同級生役の湯川ひな、豊川演じる藁谷の隣に住む女の子役の中島琴音、印象的だったな。で、美波が食べていたかき氷、何とブルーハワイ。偶然か? #子供はわかってあげない #沖田修一 #上白石萌歌 #ブルーハワイ

2021/08/21

ニタ=ジョゼ・ハンナと西めぐみの共演熱望、『サイコ・ゴアマン』


 『サイコ・ゴアマン』リピート。残虐宇宙人よりも凶暴な少女。撮影時12歳だという主人公ミミ役 #ニタ=ジョゼ・ハンナ の演技が、リミッターをぶち破り素晴らし過ぎる。『南野ちゃんの第二次世界大戦』の怪演で、衝撃のデビューを果たした #西めぐみ との共演を望む。

これこそが、ダイバーシティ。『座頭市物語』


 『サマーフィルムにのって』絶賛上映中のタイミングで『座頭市物語』が上映されているとなれば、見るしかない。勝新太郎、天知茂ですよ。それにしても、いい映画だった。こういう感じなのね、勝新と天知茂の互いをリスペクトし合いながらも、最後は、勝負する姿。最高。そして、ダイバーシティと、とりあえず言っている皆さん、これが、ほんとのダイバーシティですよ。

 来週から、「東映アウトロー映画特集」も始まるのだが、1960、70年代の映画は、またクールだね。
 #座頭市物語 #サマーフィルムにのって


2021/08/20

A24らしからぬ家族愛。『ミナリ』ってセリのことだって

 鑑賞の機会を逃していた『ミナリ』。下高井戸シネマでの上映最終日に見ることができた。ミナリとは、韓国語でセリだとか。 たくましく地に根を張り、二度目の旬が最もおいしいと言われ、子供のために、親世代が懸命に生きるという意味合いがあるとか。今年は、移民や難民についての取材が多くて、それらを通じて、一世から二世への思いを知ることもあり、より理解が深まったと思う。シチュエーションこそ違えど、被爆者も同じ思いを持っているのだと思う。
 ところで、製作は、あのA24だけど、テイストとしては、『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』みたいな感じ。なので、残虐なシーンはないので、安心して、どうぞ。

2021/08/18

体感としては、「えっ、もうラストシーン」な『サマーフィルムにのって』


 何度でも見ますよ、『サマーフィルムにのって』。この作品の上映時間は1時間37分。今日で6回目なのだが、正直、体感としては、「えっ、もうラストシーン」。しかも見るたびに短くなっていくよう。と言っても、新しい発見もあるし、楽しくて仕方がない。
 さて、写真は、映画冒頭で、ライバル的存在のキラキララブコメ同級生を見送る主人公のハダシ。キャラクターの微妙な距離感をハダシの表情と姿勢が表している。重要なシーンだし、このハダシ、いいです。
  #私たちの青春は傑作だ #サマーフィルムにのって 

ダークサイド・オブ・アメリカなのかな? 『クローブヒッチ・キラー』


  『クローブヒッチ・キラー』。10年前の未解決「巻き結び(クローブヒッチ)連続殺人事件」の謎を紐解いていくミステリー。猟奇な殺人犯は、自分の父親なのか。アメリカの片田舎、小さな保守的な街を舞台に、主人公の高校生が探っていく。のだが、これが、ややこしい。家族や宗教観など、私には分かりづらい要素もあってね。ラストの展開は、ダークサイド・オブ・アメリカなのかな、と。

2021/08/16

5回目であろうとも、泣ける、『サマーフィルムにのって』


 今日は、渋谷パルコのホワイトシネクイントで『サマーフィルムにのって』。ここ、見やすくて好きなんだよね。スクリーンもちょい大きいし。ちょっと新鮮。
 さて、サマーフィルムにのって』、すでにネットなどでは、ラストシーンについて語られることが多いし、実際、京子さんも、「ラストは泣いた」と言っていた。で、このラストシーン、複数回見ると感動が増す、はず。ストーリーを知っているからこそ、序盤から盛り上がり、ラストで感動が炸裂。
 ということで、5回目であろうとも、泣けるのよ。そして、まだまだ語りたいことあり、この作品、凄いわ。

コロナ禍でよりカオス化する世相が反映されている、『ザ・スーサイド・スクワッド』


 『ザ・スーサイド・スクワッド』。ハーレイ・クインら、極悪犯罪者が活躍するという作品で、予告編からも、その破天荒さは分かっていたのだが、超えてきた。
 「平和のためなら、女も子供も殺す」なモチベーションの、世界のリーダーを自認する国家、アメリカ。そこに属するんだけど、個人として、どう対峙するのか。国、民族自決、格差、貧困など、コロナ禍でよりカオス化する世相が反映されていて、今見るべき作品になっている。

『サマーフィルムにのって』から、朝ドラヒロインは出るのか?


 伊藤万理華のドラマ『おみみに合いましたら。』が、楽しくていいと思えば、優実は、ゼルダのCM。『サマーフィルムにのって』から、朝ドラヒロインは出るのだろうか?

祷キララは、海辺が似合う。『ブルーフィルムにのって』


 『サマーフィルムにのって』。ブルーハワイを演じた祷キララ。これは、『左様なら』公開時にもらったサイン。祷キララは、海辺が似合うのだけど、『サマーフィルムにのって』のあのシーン、気になるな。

2021/08/14

見たら最後、絶対に映画のリピートがしたくなる『サマーフィルムにのって』のパンフレット


 品切れが続く『サマーフィルムにのって』のパンフレット。主演3人の鼎談、男性陣の裏話的トーク、製作陣の撮影秘話などなど盛りだくさん。重版しても追いつかないらしいが、このパンフレットを見たら最後、絶対に映画のリピートがしたくなるはず。
 スチール写真もたくさん掲載されていて、SNSでの投稿も暗黙のうちに許されているのだが、パンフレット最後の4ページは、NGだと。そうでしょうね。これは、ぜひ劇場で見て、パンフレットで確認するしかないでしょう。

2021/08/13

LIGHTERSのPAVEMENT愛が凄まじい


 今日は下北沢シェルターで、LIGHTERSが出演する「FunLandRyCreation × SHELTER PRESENTS  『Do you hear me?』。たまたまツイッターのTLで告知を見て、店舗予約を申し込んだら、何と整理券番号1番。こういうことあるのね。
 で、17時30分開場、17時45分開演ということで、定時まで働いていては間に合わないので、早退。シェルターで、リハの音漏れを聴きながら待つ。
 そして、開演。やっばりいいわ、LIGHTERS。歪んだギター、淡々としたベース、あの二人が紡いでいく音楽、素晴らしい。それに、PAVEMENT愛が凄まじい、消化の仕方が奇跡。今月発売のフルアルバム、待ち遠しい。ライブももっと見たい。

2021/08/12

さらば、新木場STUDIO COAST


 新木場STUDIO COASTが来年1月で閉館だとか。都内と言えども、私としては案外に遠い場所にあるライブハウスだが、見やすかったし、よく行ったね。
 MANIC STREETPREACHERS、PRIMAL SCREAM、Spiritualized、RANCID、そしてエビ中。他にも、いろいろと。

 中でも一番の思い出は、2012年5月、MANICSの「ナショナル・トレジャーツアー」。前年12月にロンドンまで見に言ったのだが、この年来日。Twitter企画で、ミート&グリート募集てのがあって、応募したところ、見事当選。バックステージで、ニッキーと初来日時の話をしたり、ジェームスには、ロンドン公演の写真を見てもらったりと楽しい時間を過ごしたんだよね。そして、最後は、ミッチ池田さん撮影による記念写真。ジェームスとニッキーの間にちゃっかりと位置取るファン魂。われながら素晴らしい。


 ここに来て、このビルボードを見るとテンションが上がるんだよね。やっぱ寂しいね。

日田シネマテーク・リベルテでも上映してほしい『サマーフィルムにのって』


 『サマーフィルムにのって』。3度目。映画の冒頭、舞台となる高校の名前が映し出される。「三隈」。私の出身地、大分県日田市の中央には、筑後川の上流・三隈川(写真)が流れていて、私の出身中学は三隈中学校。実家の近所には三隈高校もあり、物語とはまったく関係ないのだが、ちょこっとだけテンションが上がったりするんだよね。日田市唯一の映画館、シネマテーク・リベルテでも上映してほしいね。
 #私たちの青春は傑作だ #サマーフィルムにのって #シネマテーク・リベルテ

初めて見たのは豪徳寺、『ダウン・バイ・ロー』


 【JIM JARMUSCH Retrospective 2021】。今日は、『ダウン・バイ・ロー』を鑑賞。豪徳寺に住んでいた頃、近所のレンタルビデオショップ・ドラマで借りて見たのが最初だったと思う。ジャムッシュ作品の常連、トム・ウエイツ、ジョン・ルーリー、ロベルト・ベリーニが、なかなかにチャーミング。一番ってわけではないが、かなり好きな作品。

2021/08/11

ALL STAR J OX、新色はマスタード


 いつも履いているスニーカーは、オニツカタイガーのNIPPON MADEか、コンバースのCANVAS ALL STAR J OX。どちらも日本製で、海外で作られているものよりも、ちょっと高めではあるが、生地や縫製がしっかりしている。
 で、今履いているALL STARがちょっとへたってきたので、新しいものをと公式ホームページを見ると、新色のマスタードが8月10日、そう昨日、発売されるとのこと。さっそく注文、そしてコンバースはソールが薄いので、インソールも忘れずに。
 そして、今日届いたのだが、いいね。こういう色のスニーカーを履いたことがないし、新鮮。でも当分雨らしいので、街歩きはまだ先かな。

『ぼくイエ2』出ます!


 ブレイディみかこさん著、累計87万部突破のベストセラー作品『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の続編『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』(新潮社)が9月16日に発売決定!みかこさん親子の何気ない会話から垣間見れる、ノンバイナリー、ポリティカル・コレクトなど、現代社会、政治を考える上で欠かせないワードの数々。これは、見逃せない。
 のだが、みかこさん、どんだけ書くのが好きなのか。私が組合機関紙での連載をお願いして、もうすぐ丸5年。この間でさえ、新聞・雑誌での連載を抱え、単行本は11冊。この秋も、『ぼくイエ2』だけでないらしいからね。あのバイタリティは、どこから来るのか? 
 アナーキストを自認するライオットねーさんから目が離せない。

2021/08/10

伊藤万理華はすげーし、他の出演者も激熱、『サマーフィルムにのせて』


 『サマーフィルムにのって』。先日MXで放送されたこの作品の紹介番組(上の映像)を再チェックしての2度目の鑑賞。前回パンフも買ったし、作中で重要なポイントとなる『時をかける少女』も、また読み始めたところなのだが、新しい発見あり。
 そして、やはりラストシーンは、かっこいいしグッと来るのである。伊藤万理華、すげーな、だし、他の出演者も激熱。こりゃ、またリピートだな。
  #私たちの青春は傑作だ #サマーフィルムにのって

小説を朗読しているような『土手と夫婦と幽霊』


 アップリンクのホームページで他の作品をチェックしていて気になった『土手と夫婦と幽霊』。渡邉高章監督の原作小説をベースに映像化。役者は最初に小説を読んでから脚本、撮影に臨んだとか。小説を朗読しているような印象を受けた。映像は、元々はカラーで撮影したものをモノクロで編集したのだとか。浮世離れした展開で、何とも不思議な作品。上映終了後には、監督、そして主演の星能豊さん、カイマミさんによるトークも。#土手と夫婦と幽霊

2021/08/09

買って正解、幡ヶ谷BLUE LUGの「THE DAY PACK」


 数年前から愛用している幡ヶ谷のサイクルショップBLUE LUGの「THE DAY PACK」。容量があって使い勝手もよく、コーデュラナイロン素材&底面がスウェードのやつを色違いで二つ持っている(バッグの中には、彼女作インバーバッグ)。
 とは言え、たまには違うやつも使ってみたいな、などと思い、いろいろと探すも、結局、先ほど、BLUE LUGに行って三つ目を購入。今回は、X-PAC素材で底面がコーデュラナイロン。従来のものと比べて各段に薄くて軽いが、作りは、コーデュラナイロンと同様しっかりとしている。結果、いろんなものを詰め込み過ぎて重くなるのだが、それでも、やっぱり買って正解。

残虐宇宙人を超えるサイコな女の子が素晴らしい『サイコ・ゴアマン』

 庭で遊んでいた妹と兄が、銀河で恐れられていた残虐宇宙人を復活させてしまうという、なんとも素敵な設定の『サイコ・ゴアマン』。殺人を厭わないサイコ・ゴアマンを上回り残虐かつサイコな妹ミミ、最高じゃないか。セリフの一つひとつが、酷過ぎて、かつクール。教育上、最低最悪、すべての人に見てほしい作品。

私も失神しそうになった、『アレサ・フランクリン アメイジング・グレイス』

 アレサ・フランクリンが、1972年1月13日、14日、ロサンゼルスのニュー・テンプル・ミッショナリー・バプティスト教会で行ったライブ。本来は、映像作品として発表される予定だったのが、カチンコを用意しておらず、音と映像がシンクロせずに、お蔵入り。が、現代の技術によって50年越しに映画を完成させ、公開されるという奇跡の作品『アメイジング・グレイス』。
 いやー、すごいアレサ・フランクリン。何だ、この声、劇中では、興奮したり、失神したり人が続出。音楽って、そういうものだと思う。後ろの方で、手を叩いていたミック・ジャガーも気がつけば、最前列で興奮気味。分かるわ〜。
 ライブシーンだけではなく、リハや、アレサの父フランクリン牧師の説教も収録。未公開映像も含むソフト化を熱望。

2021/08/07

監督独特の手法で、地理と時空を超えていく『オキナワ サントス』


 松林監督にインタビューした『オキナワ サントス』東京初日。語られることのなかったブラジル移民史のダークサイドが、監督の登場で動き出す。沖縄ゆいレールが発車し、ブラジル・サントスへ、そこから日本人移民収容所へ向かう道のりは、地理と時空を超えていく。松林監督独特の手法が生む、奇跡のような展開。ぜひに。

2021/08/06

まさかの涙! 『サマーフィルムにのって』

 『サマーフィルムにのって』を初日に鑑賞。勝新好きの女子高生が時代劇を撮影する青春映画。この設定だけで十分なのだが、ラストシーン、カッコ良すぎ、知らぬ間に泣いていたよ。主人公のハダシ役伊藤万理華、『左様なら』で主役を務め本作では、ちょっと天然な剣道部員ブルーハワイ役の祷キララ、そして、地味な位置ながら作品のキーを握るビート板役の河合優実、と、若手女優陣が素晴らしすぎる。金子大地ら男性陣も、良かったです。
 最近、学園内マイノリティーを中心に据えた学園ものが多いのだけど、そこら辺りもツボ。この夏、全世代に見てほしい作品。 #私たちの青春は傑作だ

2021/08/04

さすがA24な『ライトハウス』


 『ミッドサマー』のA24製作、ロバート・パティンソンとウィレム・デフォー主演の『ライトハウス』。孤島にやって来た二人の灯台守。外界から遮断された彼らの運命はいかに、なのだが、主演二人の演技の素晴らしさもあり、そうとう後味悪し。特にラスト20分ほどの畳み掛けるような演出は、映画史上に残るえげつなさ。さすがA24。『ミッドサマー』が爽やかですら、ある。
 ところで、この作品、基本的に全編モノクロなのだが、時折カラーに見えるシーンがある。気のせいなのかな~。けっこう効果的だったと思うのだが。

2021/08/03

内容はいいけど、ソフトが取り出しづらいのよ。『原子心母』箱根アフロディーテ50周年記念盤


 ピンク・フロイド『原子心母』箱根アフロディーテ50周年記念盤が届いた。待ってたよ。
 何と言っても、「原子心母」1曲しか確認されていなかったライブ映像が発見されて、デジタルリマスター化という奇跡。その他、CD、当時のパンフレットやポスターの再現版、未発表写真が掲載されたフォトブックなど盛りだくさんである。
 ただし、7インチの紙ジャケットに収められたCDとBlu-rayがとても取り出しづらい。友人のミッチ―は2枚買ったらしいが、ここは、ぜひ、おまけの付いていない通常盤を希望。

2021/08/02

2020年代の作品ながら懐かしさもあり『DISTORTION GIRL』


 昨年夏に放YouTubeドラマとして放送された『DISTORTION GIRL』。3月に劇場版として公開され、好評だったようで、吉祥寺のアップリンクで一週間限定レイトショー。ちらっとポスターを見ただけで、大した予備知識もなかったのだが、「見ておいた方がいいんじゃね?」と天の声。で、行ってきました。いいと思います。
 ある高校で、体育系と吹奏楽部以外は廃部という騒動が持ち上がり、世の中的には「フツー」ではないとされる、文芸部、軽音部、写真部、帰宅部の生徒たち(私みたい)が、バンド、スチール・MV担当として、ローカルフェスをめざすという、ある意味で、ありそうな、ストレートな作り。そして、そこは2020年代の香りがあつつも、アナログへのリスペクトも感じられて、ね。
 主題歌や劇中音楽を担当した羊文学も好み。ライブも見てみたいな。
 ちなみに、YouTube版は、ネットで全部視聴可能なので、ぜひに~。