2022/12/21

映画史唯一の養鶏サスペンス『殺しを呼ぶ卵』


 1968年、イタリア=フランス合作『殺しを呼ぶ卵』。映画史唯一の養鶏サスペンスらしい。養鶏サスペンス? イタリアの養鶏場を営む妻と渉外担当みたいな役割の夫、夫の愛人、愛人の愛人の愛憎劇と言えば、安っぽい設定に思えるが、ほんとうに安っぽい。
 で、いま上映されているのは、公開時に削除された残虐、異常シーンを含む「最長版」。予告編からして、すでに異常なのだが、なかなかに、淫美でグロテスク。現代音楽的なBGMが、雰囲気を増長。苦手な人は、多いかも。
 と思って見ていたら、案外に、資本対労働階級、大量生産と搾取など、当時の社会的課題が作品の要素として取り入れられていて、しかも、それらが現在にも通じるものばかりで、びっくり。
 と感心していたら、どうなのよ?なラスト。興味のある人は、ぜひに~。


いま最強かもよ、GLIM SPANKY


 GLIM SPANKYの「Into The Time Hole Tour 2022」昭和女子大学 人見記念講堂の初日。まさかの最前センターという良席で、緊張。しかも、けっこうライブに来ているわりに、音源は持っていないので、ちょっと心配。でも杞憂だったよ。
 曲がいいから、知らなくても、すっと体に入って来る。松尾さんのボーカルは超絶にうまいし、亀本さんのギターがロックンロールで、立ち姿もカッコいい。バンドメンバーとの相性もいいんだね。とにかく楽しかった。
 そして、人見記念講堂は、音が抜群。来年は、エビ中にも使ってほしいよ。

2022/12/16

私立恵比寿中学 柏木ひなた卒業式「smile for you」

 私立恵比寿中学 柏木ひなた卒業式「smile for you」。エビ中は、ハコ推しと言いつつも、ひなた、ラストよ。どうするよ。
 ebiture(オーバーチュア)がなく、センターステージに、ひなただけが登場し、『なないろ』を一人で歌い始める。ライトは、りななんのイメージカラー青。ここで、すでに涙腺が決壊。前半は、ひなたメインの楽曲が続く。『どしゃぶりリグレット』なんて、ライブで聴くのいつ以来?
 後半は、今のエビ中のハードナンバーからの『まっすぐ』へ。ここも、やばい。ラストは、『スーパーヒーロー』。
 アンコール。今月配信が開始されたひなたが参加した最後の曲『ボイジャー』をライブで初披露。この体制で見られるのは、今日の一回限り。『約束』、そして、『フレ!フレ!サイリウム』。会場が、オレンジ色に染まる。これで、終了かと思いきや、ラストは、『
仮契約のシンデレラ』。聴きたい曲は、もっともっとあるけど、いやー終わってしまったよ。
 でも、ひなたもエビ中もおわらない。だから、追い続けるしかないね。
 

性自認をちょっと違った角度で描いた『そばかす』

 三浦透子主演の『そばかす』。『ドライブ・マイ・カー』は見ていないのだが、『カムカムエヴリバディ』での好演が印象に残る三浦透子。妹役が、『サマーフィルムにのって』の伊藤万理華、その母親役で、坂井真紀。
 性自認、多様性、偏見といったテーマを、うん、これまでとは違う角度で描いてた。三浦透子が歌う主題歌も含め、いい。 

A24らしい『MEN』


 A24の『MEN』。主人公の前に、同じ顔の男が次々に現れるというやつ。A24らしいというか、こんな設定を、よく思いつくと感心してしまうし、何だ、今年一番こわかったよ。もう一回かな。
 残虐というよりかは、かなり好き嫌いが分かれる描写もあるので、万人にお勧めはしない。

2022/12/14

『トゥルーマン・ショー』のようであり、『ミッドサマー』感も。『ドント・ウォーリー・ダーリン』


 『ミッドサマー』のフローレンス・ピュー主演の怖い話『ドント・ウォーリー・ダーリン』。虚構と現実が交差する街が舞台『トゥルーマン・ショー』のよう。フローレンス・ピューの影響もあろうが、閉ざされた空間でのドラマが『ミッドサマー』的でもある。興奮のラストまで、目が離せない。

詩を詠むバーテンダー役のイ・ジュヨンが気になる、『夜明けの詩』


 『ベイビーブローカー』に出演していたイ・ジウンが、コーヒーショップで時間を失くした女という役を演じる『夜明けの詩』。生死、記憶など、なかなか深いテーマ設定で、説明くさいところがなく、思考回路をフル回転。静かで、いい作品。重いけど。詩を詠むバーテンダー役のイ・ジュヨン、なかなかの好演だった。他の作品も見てみたい。

2022/12/11

ちょっとした法廷劇だったのね。『ザリガニの鳴くところ』


 『ザリガニの鳴くところ』。かなり見たかったのだが、なかなか時間が合わなくて、ようやく劇場へ。ミステリー要素の強い法廷劇。これは、おもしろい。テイラー・スウィフトの主題歌も、いい。原作も読んでみたくなったので、さっそく購入。けっこう忠実に描かれているかと。

2022/12/07

反戦映画だった、『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』


 『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督作品『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』。
 時代設定を少し変えたことにより反戦を明確に提示、ダークな要素も多いが、ちょっと切なくも温かいラストシーンもが印象的で、ピノッキオ作品では、間違いなく一番好き。Netflixでの配信に先駆け、劇場公開。公開期間は限られているが、劇場で見たい作品だと思う。

裏神楽坂が舞台『ドーナツもり』


 『ドーナツもり』。神楽坂が舞台の短編。SNS時代だからこその、SNS抜きの他人との交流(ちょっとしたおせっかい)を描いた作品。なかなかいいです。神楽坂って、飯田橋から坂を上った界隈と、神楽坂駅周辺でけっこう雰囲気が違うんだよね。今どきは、裏神楽坂って呼ぶらしい。
 実際にあるドーナツもりのドーナツが登場するのだが、食べたくなった。
 上映後には、主演の中澤梓佐さん、仁科かりんさん、定谷美海監督のトーク。撮影秘話など、楽しく聞かせてもらった。リピートしそうな予感。

2022/12/06

「東日本大震災」、家族との別れ、コロナ禍の先に。『ただいま、つなかん』


 『ただいま、つなかん』の試写会へ。100年続く牡蠣養殖業を営む菅野夫妻は、「東日本大震災」当時、津波で浸水した自宅を補修、ボランティアの拠点として開放。若者たちに「つなかん」と呼ばれた場所を「みんながいつも帰ってこられるように」と民宿として再生した。その後の家族との死別、コロナ禍など、今に至る「つなかん」の10年余りを追った作物語。

2022/12/04

ちょっとプレゼンみたいだった『マッドゴッド』


 特殊効果の巨匠フィル・ティペットの新作ダークファンタジー『マッドゴッド』。すごくよくできているんだけど、ちょっとプレゼンを見せられているような感じかな~。

2022/12/01

原題(BARBAQUE)のように、主人公はBBQを楽しんでいた、『ヴィーガンズ・ハム』


 『ヴィーガンズ・ハム(原題:BARBAQUE)』。経営難に苦しむ町の小さな肉屋が、ある日、ヴィーガンの活動家に襲撃される。で、偶然店主が活動家を殺害し死体の処理に困り、ハムに加工。妻が誤って販売したところ、それが人気商品になるという、何ともおぞましい設定。コリン・ウイルソンの『現代殺人百科』で言及されていた事件のオマージュだとお壊れるが。
 で、作品中は、追い詰められた人間の行動や、人種差別・分断が表現されているのだが、何せ描写が、ね。髙橋浩司にしか、勧めません。

聖なる鐘が鳴り響く夜には、恐ろしいことがあるらしい。『サイレント・ナイト』


 クリスマスイブと言えば、ゾンビや殺人鬼がよく登場するのだが、今回は有毒ガスで人類が滅亡するという『サイレント・ナイト』。政府発表は正しいのか、大人は真実を見抜けているのか。『ジョジョ・ラビット』のローマン・グリフィン・デイヴィス演じる少年アートの正論が熱い。そして、かなり悲しい結末が待っている。

2022/11/30

料理を作ったり食べたりする人には、おすすめ。社会風刺も効いている『THE MENU』


 予告編が刺激的だった『THE MENU』。孤島のレストランのメニューに隠された秘密、そして集った客の秘めたる過去とは。スリリング、かつ読めない展開で、しかも笑えるブラック・サイコ・サスペンス。社会風刺も素晴らしく、かなり好き。料理を作ったり食べたりする人には、おすすめ。
 アニャ・テイラー=ジョイ、カッコいいです。

2022/11/27

娘と母の関係性を濃く抽出し、重苦しさ漂う『私のおかあさん』


 井上真央が娘で、石田エリが母親を務めた『私のおかあさん』。娘と母親の不和を描いた作品だが、他の登場人物の存在を薄くすることで、親子二人の関係性をより濃く抽出。全編にわたって重苦しさ漂う。作り手の狙い通りの作品なんだと思う。

2022/11/26

背景には、家父長制と中国の一人っ子政策が。『シスター 夏のわかれ道』


 『シスター 夏のわかれ道』。両親の死によって、年の離れた弟と二人暮らしをする姉(シスター)。自分の夢か、弟の未来かを迫られる彼女の選択は?というストーリー。
 家父長制と中国の一人っ子政策を背景にしたけっこう複雑な作りで、父の妹もシスターであることが重要なポイントになっている。
 どうしようもない叔父さんが登場するのだが、彼の存在が、味わいを深めていたりする。

2022/11/24

パンクロックと有田焼『Rights パンクに愛された男』


 CRACK The MARAIN・カズキさんの半生を描いた『Rights パンクに愛された男』。偶然にも、髙橋浩司と一緒に見ることに。
 CRACK The MARAIN、JUNIORのライブシーンもたっぷりで、音楽ドキュメンタリーとして見応えありだが、有田焼の窯元の家に生まれたカズキさんと家族の葛藤、友人らとの関係性も余すことなく描かれていた。
 カズキさんの兄とのやり取りが、今年の自分には、グッとくるものがあった。そして、カズキさんが焼き物に絵付けしてるシーン、好きだね。
 上映後舞台あいさつは、カズキさん、武内享さん、小島淳二監督、司会は、JUNIORのGo!さん。来て正解。

2022/11/23

また見たい。STARBENDERS


 素晴らしかったよ、STARBENDERS。もう一度、見られるかしら?

2022/11/14

『FREAKS』

 

 大学時代に所属していた文芸サークル「音楽研究会」。ここでは、『BEATNIK』という雑誌を作っていた。勧誘時に「好きなミュージシャンを取り上げていいよ~」という甘い言葉に誘われ入ったものの、そんなことはなくてですね、持ち込みの企画があえなく却下。
 そこで、『BEATNIK』では出来ない企画をやろうと、当時二年生だった髙橋浩司、西部有司が中心となり、私ら一年生と共に企画・発行したのが、『FREAKS』。
 ZIGGYと野沢直子のインタビューは、本隊で却下された私の企画。当時まだ18歳、公衆電話から、それぞれの事務所に企画を説明して、実現にこじつけた。ZIGGYは事務所で、野沢直子は、今はなき六本木WAVEでインタビューした。見返してみると、なかなか失礼な質問が並んでいるが、悪くないかとも思う。
 他にも、GUNS&ROSES、DEADENDとX、UNICORNが、私が書いたもの。
 創刊号と意気込んだものの、この一号でお終い。というか、この後、私が『BEATNIK』の副編集長~編集長になり、『BEATNIK』が、カオスと化していくのでした。懐かしい。

オジー時代を期待しちゃ、ダメよダメダメ、『ランディ・ローズ』


 レコードを買ったときには、すでに他界していたランディ・ローズ。そうとう好きですよ。ということで、ドキュメンタリー『ランディ・ローズ』。楽しみにしていたのだが、生前のランディの演奏シーン、特に、オジー時代を期待しちゃ、ダメよダメダメでした。

2022/11/13

毎日聖地巡礼?『すずめの戸締り』


 そうたろうと共に、新海誠作品『すずめの戸締り』。新海作品は、初めて見たが、良かったですよ。あーいう感じなのね。
 宮崎、愛媛の方言が心地いいし、職場の近くが思いっきり舞台になっていて、しかも描写がリアルなので、妙に上がるというね。毎日聖地巡礼ですよ。

2022/11/12

池脇千鶴を思い出す。沢田研二主演『土を喰らう十二ヵ月』


 沢田研二主演『土を喰らう十二ヵ月』。長野県の片田舎で、ほぼ自給自足の一人暮らしをする中年男性の話。移ろう季節と共過ごすその生活に、憧れはありつつも、ハードルも高いなと。ただ、出て来る料理の数々は、そうとう上がるものばかり。ごま豆腐に、池脇千鶴を思い出すのは、私だけなのかしら。

2022/11/09

「私だけがしらないのでは?」な感覚に陥る『君だけが知らない』


 『君だけが知らない』。事故で記憶を失い幻覚を見るようになった妻。優しく接してくれながらも、影のある夫、その正体は? この作品は、タイムリープとは違うけど、記憶や時間軸を意識した描写を巧妙に取り入れ、スリリングな展開を演出。まったく読めない展開に、観客は、「私だけがしらないのでは?」な感覚に陥るはず。真相が明らかになるとき、うーん、これ以上は、劇場で。

物悲しくも温かい『秘密の森の、その向こう』


 『秘密の森の、その向こう』。祖母の死をきっかけに、8歳の少女が、8歳の頃の母親に出会い(タイムリープ)、親交を深めていく。無邪気で素直な子供たちと、大人の対比で、物悲しい温かさを演出している。ラストで少女と大人になった母親が抱き合うシーンが印象的。
 ところで、主演の二人は双子なんだけど、どちらが娘で、どちらが母親かが分からなくなることがあって、実は、これが、いい効果を生んでいると思う。

2022/11/08

『シャイニング』『us』オマージュなタイムリープ映画『ファイブ・デビルズ』


 嗅覚を生かした特殊能力を持つ少女が、母親と叔母の学生時代にタイムリープする『ファイブ・デビル』考察試写会へ。
 タイムリープとは、時間がループするのではなくて、ある一点に移動すること。『時をかける少女』が、これに当たるらしい。ちなみに、『サマーフィルムにのって』は、タイムトラベル。
 で、この作品、なかなかにスリリングな展開。ネタバレしそうなので控えめにするが、監督が公言する『シャイニング』『us』オマージュもふくめ、いろいろな仕掛けが散りばめられていた。公開されたら、もう一度見たい。

2022/11/06

反緊縮、賃上げを日本でも。Primal ScreamとDexys Midnight Runnersがコラボ「Enough Is Enough」


 Primal Screamのボビー、イネスとDexys Midnight Runnersのケヴィン、ショーンによるコラボ曲「Enough Is Enough」。賃上げ求めて断続的にストライキを実施している英国の全国鉄道・海運・運輸労働組合(RMT)の支援である。素晴らしい。反緊縮、賃上げを日本でも。

2022/11/05

スタンドアップ・コメディアンの話だった『レイジング・ブル』

 

 「午前十時の映画祭」で、『レイジング・ブル』。マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、最初に見たのは、中学生の頃、レンタルビデオ。劇場では、初。
 ボクシングの話は振りで、スタンドアップ・コメディアンの話だったのね。

2022/11/03

案外にコミカルな描写が多くテンポも良い『アムステルダム』


 『アムステルダム』。予告編によれば、1930年代アメリカ、殺人の疑いで警察に追われる医師と弁護士を描くサスペンスらしい。
 その背後には、第一次世界大戦後、勢力を拡大するドイツ・イタリアファシストと、それを利用するアメリカの権力者らの影という展開になろうとは、まったく知らずに見たのだが、案外にコミカルな描写も多いしテンポも良くて、楽しめた。しかも、ほぼ実話だって。
 ヒトラー、ムソリーニはもちろんのこと、ルーズベルトを批判するあたりは、なかなか。

 クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントン、クリス・ロック、アニャ・テイラー=ジョイ、ゾーイ・サルダナ、マイク・マイヤーズ、マイケル・シャノン、ティモシー・オリファント、アンドレア・ライズボロー、テイラー・スウィフト、マティアス・スーナールツ、アレッサンドロ・ニヴォラ、ラミ・マレック、ロバート・デ・ニーロ、という豪華出演陣も話題になっているね。マイク・マイヤーズ、相変わらず、いい。

2022/11/02

 休日のはずが平日に、場所は代々木から横浜に変更、なにわ男子「Debut Tour 2022 1st Love」


 なにわ男子「Debut Tour 2022 1st Love」。7月23日の初日初回の代々木第一体育館公演を見る予定だったのが、コロナの影響で延期。休日から11月2日の平日、会場も代々木から横浜アリーナに変更になっての開催。休みを取って、そりゃ行きますよ。
 ま、藤原君が大好きだというバッファローズが日本一になったこともあり、新曲も聞けたということで、結果オーライではあるけどね。
 それにしても、ジャニーズのデジタルチケットは入場時まで座席が分からんのね。何だか、ドキドキするよ。

2022/10/28

パンフレットの再販を熱望!『MONDAYS』3回目


 『MONDAYS』3回目は、初のTOHO日本橋。2回目を見る前に、チェックしたいと思っていたシーンがあったのに、作品に没入してしまったので、改めて。  そして、パンフレットも、って、販売されてねー! 今日から全国上映だから、あると思ったのに、斬りー、残念。  と、ツイートしたところ、主演の円井わんさんから、「いいね」をいただきました。


2022/10/27

ウーマンラッシュアワー・村本大輔の生き様を見よ! 『アイアム ア コメディアン』


 昨年取材した『東京クルド』日向史有監督の最新作は、ウーマンラッシュアワー・村本大輔のドキュメンタリー『アイアム ア コメディアン』。東京国際映画祭での上映前のマスコミ試写会へ。政治的発言を機にテレビ出演が激減した村本の生き様を描いた作品だが、まー刺激的。カメラを通して弱ささえ見せる、コメディアン・村本大輔の姿に震えが止まらない。
 そして、相方であるパラダイス中川の存在の大きさも知るのである。

2022/10/24

キョンキョンは、本当に本当に、圧倒的に、なんてったってアイドル


 この春断念せざるを得なかった、キョンキョンの「KKPP~TOUR 2022 Live」。3月21日の中野サンプラザホール公演のBlu-rayが届いた。本当に本当に、圧倒的に、なんてったってアイドルなキョンキョン、すばらしい。やっぱ唯一無二の存在ですよ。

2022/10/23

主題歌は、マニックスもカバー、『明日に向かって撃て』

 『明日に向かって撃て』。ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドというキャラクター、斬新な映像やポップな音楽。いわゆるアメリカン・ニューシネマだね。CGなしでこの映像、今見ても新鮮だし、これ、好きな人、多いのでは。ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、最高なのだが、馬を操るキャサリン・ロスが、また、いい。
 主題歌は、マニックスもカバーしてるしね。と言いつつ、今さらだけど、「壁の穴」の由来って、この映画なのか?

2022/10/22

柏木、真山、星名、安本は、10年選手で、永遠に中学生


 私立恵比寿中学を年内で脱退する柏木ひなたプロデュース公演「35710〜わたしたち10年選手〜」@LINE CUBE SHIBUYA。
 LINE CUBE SHIBUYA。いつぶりだろう。渋公時代には、The Mods、ZIGGY、The PERSONS、花田裕之、Blanky Jet Cityなんかを見たな~。久しぶりだし、新しくなってるし、ちょっと新鮮。
 さて、この公演、出演するのは、メジャーデビュー時から在籍する、ひなた、真山、星名、安本の四人。何だろう、エビ中を堪能した感じが半端ない。次回、ひなたラスト公演、当選しますように!

主題歌は、リリスクなのもつぼ、『MONDAY』二回目


 『MONDAY』二回目。監督の前作『14歳の栞』がそうとう苦手だっただけに、自分でも不思議でならないが、プロットの良さかな~。あと主題歌が、リリスクなのも、ツボ。
 それにしても、もはや、「MONDAY現象」と言っても過言ではないのでは?な盛況ぶり。すでにパンフは売り切れだし、来週からの全国公開での再発を熱望。

キッチンから、ゆるく、おいしく、フードロスを打ち返す『捨てない未来』


 枝元なほみさん著『捨てない未来』。「キッチンから、ゆるく、おいしく、フードロスを打ち返す」だけでなく、食を通して世界の現状が見えてくる。料理を作る、食べることが好きな人は必見だけど、ちょっと衝撃的かも〜。レシピもたくさん掲載されていて、おすすめ。

2022/10/19

自分の職場に置き換えてみると、けっこう恐ろしい、『MONDAYS』


 『MONDAYS』。小さなオフィスで、社員全員が陥るタイムループ。何十回もやって来る月曜日。気づかないのは部長だけ。繰り返される日々にあっても、少しずつ見られる変化がおもしろい。
 タイムループはしなくても、「この状況、どこかで見たような」な体験は案外日常茶飯事。特に、職場では起こりがちで、この作品を自分の職場に置き換えてみると、けっこう恐ろしいかも。

案外に優しい味な『オカムロさん』


 『オカムロさん』。「前人未踏のバイオレンス・バトル・ホラー」だが、聞いていたよりも刺激は少ない。『ベイビーわるきゅーれ』と『サイコ・ゴアマン』をブレンドして、ミルクを注いだ優しい味だった。悪くないが、オチも唐突。もしかして、どこかに伏線が張っていたのかしら?

2022/10/18

『サポート・ザ・ガールズ』ともリンク、『ドライビング・バニー』


 『ドライビング・バニー』。息子・娘とは監視付きの面会交流しかできないバニー。そして、義理の父にハラスメントを受けている姪のトーニャ。支援が届かなかったり、苦悩を気づいてももらえない二人のシスターフッドでもある。
 不器用で感情を抑えられないバニーにヒリヒリする痛さを感じつつ、ラストの二人の表情と家庭支援局の職員・トリッシュの存在に、希望を感じる。
 原題は、『The Jusitice Of Bunny King』。『サポート・ザ・ガールズ』の主人公・サラと、バニー、境遇はまったく違うが、この二人の正義はリンクしているように思えて仕方がない。

2022/10/15

マヨネーズが作りたくなる『DÉLICIEUX』

 革命前夜のフランス、世界初のフレンチレストランを描いた映画『DÉLICIEUX』。大学(中退したけど)のゼミで研究していたのが、「フランス料理と文学」な私。

 ちょっとエピソードを詰め込み過ぎかなとは思うが、あの料理、この料理のルーツを知れて、楽しめた。マヨネーズが作りたくなる作品であることは間違いない。

2022/10/13

福祉と経済、労働などを描く『チョコレートな人々』


 今日は、続いても、東風配給『チョコレートな人々』の試写会。年間売上16億円という「久遠チョコレート」を追った東海テレビのドキュメンタリー。従業員の約6割が心や体に障害のあったり、いわゆる不登校経験者など。福祉と経済、労働などを描く。誰でも働ける環境づくりは、無謀かもしれないが、圧巻であり、共感。そして、久遠チョコレートの品々を食べてみたい。

物悲しいラスト、メイズルス兄弟『SALESMAN』


 東風配給『SALESMAN』の試写会へ。メイズルス兄弟による1969年製作のドキュメンタリー映画。教会から紹介された悩める信者を訪問し、聖書を売るセールスマンを追う。そのセールスマンたちも悩める市井の人間。ラストがそうとう物悲しい。

2022/10/12

世界を渡り歩くTAJIRIならでは、『戦争とプロレス』


 TAJIRI著『戦争とプロレス』。書店で立ち読みしたところ、前著『プロレス深夜特急』も気になって仕方ないので、両方購入。とりあえず、『戦争とプロレス』から読み始めた。前半では、ロシアのウクライナ軍事侵略後のヨーロッパをツアーするTAJIRIが各国のレスラーやプロモーターなどと接する中で感じた戦争とプロレスを、後半では、コロナ禍前後の世界のプロレスについて。世界初のシリア難民プロレスラー・ジョージのストーリーなど。
 日本のテレビでは伝えられないヨーロッパの人々の感情がほとばしるダイアリー的エッセイかな。ときおり、差別的発言が見られるのが気になったが、プロレスに根強いギミックが、差別と裏腹に存在していることの証左でもあって、そこも興味深い。

2022/10/09


 『SUPPORT THE GIRLS』。2回目。今日のトークは、藤えりかさん(朝日新聞記者)、西口想さん(文筆家・労働団体職員)。労働現場のハラスメントなど。この作品、超絶に推します。
 そして、この作品の配収の一部は、日本映画業界の「ジェンダーギャップ・労働環境・若手人材不足」を検証し、課題解決するために「調査および提言」を行う非営利型の一般社団法人・Japanese Film Projectに寄付されるそう。
#SUPPORTTHEGIRLS #フェミニズム#シスターフッド

2022/10/08

テキサスのスポーツバーは社会の縮図。『SUPPORT THE GIRLS』

 

 『SUPPORT THE GIRLS』。アメリカ・テキサスのスポーツバーで働く女性たちを描いたシスターフッドムービー。このスポーツバーが、社会の縮図。ジェンダー平等、労働、格差などの問題を身近に引き寄せてくれる。
 田中東子さん(東京大学大学院 情報学環 教授)、吉田夏生さん(ムービーマヨネーズ3編集部)のアフタートークも、超楽しい。社会問題って、身近だし、どんどんコミットしていこうと思える内容。フーターズ、そして、少女漫画と乳首の関係など。
 で、明日の上映も予約。こちらのトークも楽しみでしかない。
#SUPPORTTHEGIRLS #フェミニズム#シスターフッド

学生団体MIS主催セミナー「ミャンマーに対する日本の人道支援」


 今日は、東大生などの学生団体MIS主催セミナー「ミャンマーに対する日本の人道支援」石橋みちひろ参議院議員の講演、石橋さんとミャンマー国際支援機構代表理事・長杉豊さんのクロストーク。8月に、タイでミャンマー難民・避難民の現状を視察した石橋さんは、国境越え支援の緊急性を訴えた。先日も、ミャンマー国軍が、子供たちのいる学校を空爆し、11人の子供が死亡。大怪我を負った子供は、あまりの痛さから、母親に「殺して」と訴えたという。
 ここでも、日本政府は、ミャンマー政府、そして関係する日本企業への忖度から、対応せず。もう、止めよう。早急な対応を求める。
 そして、若いみなさんの活動に、リスペクト。「ヤンゴンかるた」の野中優那さんにも、初めてリアルに対面。私らも動きますよ。

2022/10/05

コロナ禍以降、初の新宿LOFTで、「The Courettes Japan tour」


 今日は、新宿LOFTで「The Courettes Japan tour」。共演は、The 5678's、O.A.は、ザ・ハイマーツ。楽し過ぎたよ。
 The Courettesのファズが効いたギター、シンプルにグルーブしまくるドラム、すごいわ。サービス精神もハンパなくい、愛すべきバンドだね。
 The 5678'sは、安定感。「モスラ」「パイプライン」といったお馴染みの曲が、グッとくる。リバーブを派手に掛けたドラムに、体中がうなった。
 そして、Opening Actのザ・ハイマーツ。何だ、このかっこよさ。YouTubeなんかで見たことはあったが、期待以上。帰りに、現体制初の音源となるカセットテープを購入。これは、また見たい。

2022/10/04

いろんな意味で問題作『紅い服の少女 第一章 神隠し/第二章 真実』


 台湾ホラー『紅い服の少女 第一章 神隠し』『第二章 真実』を連続で鑑賞。魔神仔(モーシンナア)という魔物伝説がベースらしい。ホラーではあるが、第一章は『ウルトラQ』。第二章は『エクソシスト』的要素が濃いかな。
 家族愛で最終的にまとめようとする作りは微妙ではあるが、第一章はけっこうモヤモヤするので、第二章も見た方がいいと思う。
 また、このシリーズ、妊娠、出産が、大きな要素を締めていて、そこの描き方は、賛否が分かれそう。いろんな意味で、問題作。
 そうそう、昆虫や爬虫類が苦手な人は、決して見てはいけないやつです。絶対に。

2022/09/30

ロック・ウィル・ネバー・ダイ。『ロックン・ロール・サーカス』

 『ロックン・ロール・サーカス』。ローリングストーンズが構想し実現した「ロックン・ロールとサーカスの融合」。キース・リチャーズとジョン・レノンらによるザ・ダーティ・マックが必見と言われるが、個人的には、ジェスロ・タル。それにしても、53歳の私、最年少かもな、年齢層。すばらしい。ロック・ウィル・ネバー・ダイ。

タイトルそのまま。『戦地で生まれた奇跡のワイン』


 『戦地で生まれた奇跡のワイン』試写会へ。世界最古のワインの産地レバノン。幾度となく戦争に巻き込まれてきたこの地でワインを作り続ける人々の話。

 ワインの飲み方が変わるかも〜。

2022/09/28

家族が感染しても生活を変えない女子高生。『DEAD OR ZOMBIE』


 『DEAD OR ZOMBIE』。サブタイトルは、「ゾンビが発生しようとも、ボクたちは自己評価を変えない」。家族が感染しても生活を変えない不登校の女子高生と家族の話。低予算の短編だけに物足りなさも感じるが、周りが感染することで、自分自身が変わっていくという、ちょっとシニカルな設定で楽しめた。

シャルロット・ゲンズブールが初々しくも、白いワイシャツとジーンズ姿はすでにかっこいい『なまいきシャルロット』


 「クロード・ミレール映画祭」で、『なまいきシャルロット』。劇場で見るのは、何年振りだろうか。シャルロット・ゲンズブール、初々しいが、白いワイシャツとジーンズ姿は、数年前に見たライブ時と同様、すでにかっこいい。もちろんバスクシャツも。
 で、当時見たときよりも、シャルロットと小さな幼なじみルル、メイドのレオーヌの関係性がていねいに描かれていることに気付いた。見返すって、いいね。

2022/09/24

コロナの前後は、Mae。


 Mae来日公演。思えば、コロナ前に見た外国人アーティストの単独ライブは、Maeが最後。そして、コロナ禍で見る外国人アーティストの単独ライブは、Maeが初。というのは、なくとも、最高。歌うなと言う方が無理なのだが、声を出さずに、心で歌う。本編2時間、そしてアンコール、素晴らし過ぎたよ。

音を聞け。『LAMB』


  ちょっと回収したいことあり『LAMB』2回目。なるほどね。この作品のポイントは、音です。2回目の方が、良かった。

2022/09/19

今の大相撲幕ノ内上位の取り組みは、プロレスで言えば、ずーっとセミファイナルな感じ


  大相撲名古屋場所で、ずっと応援している湊部屋の逸ノ城が優勝。見に行きたいよねと話していたものの、チケットの購入は難しいかなと。ところが、チケットぴあでも販売していて、二階のイス席ならが、空席もあるではないか。
 ということで、両国国技館へ。大相撲の本場所はいつ以来だろうか。北の湖がまだ理事長だったので、そうとう前だね。そして、逸ノ城は、何とか勝利で三勝目。せめて勝ち越して九州場所を迎えてほしい。私の両親らが待っとるよ。
 横綱大関は全敗だったわけだが、幕内力士の実力が均衡していて、それは、それで楽しめた。プロレスで言えば、ずーっとセミファイナルな感じ。分かるかな?

子供たちに囲まれて、『ミニオンズ フィーバー』二回目


 大相撲9月場所の前に、早朝のTOHOシネマズ日比谷で、『ミニオンズ フィーバー』二回目。京子さんは三回目。まー、『ミニオンズ』だからというのもあろうが、字幕版なのに、子供が多いこと。今まで来た映画の中で、一番騒がしいというか、落ち着きのない雰囲気。笑うポイントが違ったりして、この環境も、おもしろくもあるけど。

2022/09/18

『どついたるねん』が見たくなる『AKAI』


 『AKAI』。赤井英和のドキュメンタリー。赤井のボクシングスタイルの荒削りさが、今となっては、新鮮。『どついたるねん』が、見たくなった。で、見てしまう、日曜日の午後。
 赤井引退後、大和武士がちょっと違ったボクサー像を提示していて、後楽園ホールに通ったな〜。大橋秀行や井岡弘樹ね。

2022/09/17

非武装福祉文化国家へ。『日本原』


 『日本原 牛と人の大地』公開初日。自然を愛し自然と共に生きる反戦牛飼いヒデさん、そして妻の早苗さん、息子の大一さん、陽さん。皆さんと共に、非武装福祉文化国家をめざしたい。
 そして、監督の黒部俊介さんと、妻でありプロデューサーの麻子さんの舞台あいさつ。俊介さんには、先日インタビューして、いろいろと話を伺ったのだが、麻子さんに聞きたいことがたくさんあったので、こういう機会はうれしいし、お二人とごく短時間だがあいさつもできて、良かった。
 #日本原

2022/09/14

ルパンではなくクルーゾーな『華麗なる大泥棒』


 ジャン=ポール・ベルモンド主演『華麗なる大泥棒』。フランス・アクション映画の定番が、これまで公開されてきた英語版よりも11分長い「フランス語完全版(未ソフト化)」として、HDリマスター版され51年ぶりに劇場公開。それはいいのだが、ちっとも華麗ではない。派手なアクションとコミカルな展開が、バカバカしく楽しい作品。
 この作品、『ルパン三世』と比べられることが多いのだが、どちらかと言えば、ピーター・セラーズ主演の『ピンクパンサー』シリーズを意識しているように思う。

2022/09/13

暗黒時代と言われたイギリスを生き抜く黒人青年らの『BABYLON』とは


 「Peter Barakan's Music Film Festival 2022」。二本目は、日本初公開の1980年作品『BABYLON』。アスワドのブリンズリー・フォード演じるサウンドシステムDJブルーは、人種差別を受けながらも、レゲエ、ダブを支えに懸命に生きているのだが、周りの白人が執拗に加害を加えて来る。1970年代後半~80年代にかけて、暗黒時代と言われたイギリスを生き抜く黒人青年らの話。
 音楽の変遷に加え、差別の歴史を知る上でも、『RUDEBOY』から引き続き見て正解。10月7日~、全国で順次ロードショー。また見たい作品。

何となく懐かしさもある『RUDEBOY』

 「Peter Barakan's Music Film Festival 2022」へ。角川シネマ有楽町、初めて来た。
 一本目は、1960年代、ロンドンに設立された初のレゲエ専門レーベル・トロージャンレコーズを追ったドキュメンタリー『RUDEBOY』。そんなにレゲエに詳しくはないが、劇中で流れた30曲には知ったメロディが多々。最後は倒産するわけだが、そのDNAは、クラッシュから2トーン、そして現在へと受け継がれている。
 ところで、
映画とは直接関係ないが、1990年代初頭、ロンドンには何度か行っていて、ギャズ・メイオールの「Gaz''s Rockin Blues」に、よく通っていて、何となく懐かしさもある作品だった。もう一度見たいし、Blu-rayを買おうかしら。


2022/09/12

『OTHER MUSIC』のパンフは、雑誌形態。「ムービー・マヨネーズ」


 『OTHER MUSIC』のパンフは、雑誌形態の「ムービー・マヨネーズ」として発行されていて、10月7日~公開される『Support The Girls』とのW仕様になっている。ていねいに作られているな~。映画にまつわる特集記事もあり、テーマは、「映画とお仕事」。映画のエンドロールで流れてくる職業についての記事やダイナーやガスステーションなどについても。業界の労働条件とかハラスメントの記事もあって、こちらは、タイミングよし。

日田にあったザップレコードを思い出す、『OTHER MUSIC』


 イースト・ヴィレッジのランドマーク、インディーズの砦と呼ばれたレコードショップの21年間に迫る『OTHER MUSIC』。中学生後半から高校生の時に通ったというか、店番もしていた日田のザップレコードを思い出す。あそこで、ニューヨーク・ドールズを初めて知った。コミュニケーションと学びの場所なんだよね、レコードショップは。

2022/09/11

天野アキ? 『さかなのこ』


 『さかなのこ』。のん(まだ違和感があるな~)と沖田監督の舞台あいさつ付き上映。何とかチケットをゲット。撮影秘話をいろいろと聞けてよかったのだが、作品中、のんが海に入ると、どうしても、天野アキを思い出してしまうのは、私だけ?と言いつつ、好みの作品。いい役者ぞろいで、安心感もあり。また、見たい。 

うーん、惜しい。『この子は邪悪』


 『この子は邪悪』。なにわ男子の大西くんが出演しているから、というわけではなく、予告編で見た南沙良の表情が気になっていて、ね。で、設定はいいのだが、うーん、玉木宏、どうにかならんかったかな〜。ラストの展開も雑。惜しい。

2022/09/10

骨身にこたえる『百花』

 『百花』。認知症の母を演じる原田美枝子の老いてゆく演技がすばらしいが、骨身に答える。そして、菅田将暉、長澤まさみ、よかった。

2022/09/09

マニックスの『KNOW YOUR ENEMY』は、『DOOR TO THE RIVER』『 SOLIDARITY』だったのだとか。


 MANIC STREET PREACHERS 『KNOW YOUR ENEMY』。もともと『DOOR TO THE  RIVER』『 SOLIDARITY』の二枚としてリリースされるはずだったのだとか。20年を経て、その試みを実現。大胆なのは、マニックスらしい。
 ところで、マニックスのLPやCDは、本人サイトでサイン入りが販売されていて、いつも、購入しているのだが、今回、日本への発送はできないとの表示が。残念だが、まー、この人らのサインはたくさんあるしな、と、自分を納得させてみた次第。

静岡と米原に停車する『ブレット・トレイン』


 丸の内ピカデリーのDolbyCinemaで『ブレット・トレイン』。設定が、無茶苦茶。なのだが、まー最高。2回目、ある。
 ちょいネタバレで、弾丸列車が、静岡と米原に停車するところが、たまらん。

牧歌的反戦闘争『日本原』

 今日は、『日本原』黒田俊介監督のインタビュー。中国・四国地方最大の自衛隊演習場がある日本原で、牛飼いをする内藤さん一家の生活に、一年間密着。牧歌的反戦闘争。監督いわく「せんそうのない平和な世界という人類最大の未知との遭遇」をめざす人たちの話。
 「この作品、とっちらかってますね」とか失礼なことを言ってしまったが、牛飼い、自衛隊、基地問題、農業、家族、地域社会など、ほんとに、とっちらかっているのよ。
 撮影秘話もたくさん話してくれて、仕事だが、楽しかったわ。妻でプロデューサーの麻子さんの話も聞いてみたいね。


2022/09/05

Twitterへの148連続投稿がベース、さすがA24な展開、『ZOLA』


 デトロイトに住むZOLAによるTwitterへの148連続投稿をベースに作られた『ZOLA』。製作は、『LAMB』の公開が控えるA24。
 ポールダンサーZOLAが、同業者に誘われ、出稼ぎに向かったフロリダで起こる、ひと悶着、ふた悶着。 期待通りというか一筋縄とはいかない展開。さすがA24なエンディングが待っている。

『裸のムラ』で、保守王国・石川を俯瞰してみる


 『裸のムラ』の試写会へ。富山市議会の政務活動費不正受給事件を追った『はりぼて』の五百旗頭幸男監督作品で、こちらは、保守王国・石川を舞台にしたドキュメンタリー。家父長制が根強い地域での男女平等感や閉鎖的な地域性など、根強く残る日本の悪しき伝統をえぐっていく。複雑な構成だが、俯瞰する楽しさあり。
 来週は、監督へのインタビュー。聞きたいこと、山ほど。

2022/09/04

 昨日は、政治学者、宇野重規さんの講演会『そもそも民主主義って何ですか?』に参加。そのもようが、『東京新聞』朝刊に。宇野さんのコラムも必見。
 ちなみに例の国葬については、「法的根拠なく拡大解釈に拡大解釈を重ねている。多くの反対があり、どこで決めたのかも分からない。日本の民主主義を前進させるものでなく違和感。国民の分断を進めるもので認められない」とのことでした。

2022/09/03

案外に怖い結末。『地下室のヘンな穴』


 穴に入ることで、ドラマが始まる「穴映画」というジャンルがあるとか。『グーニーズ』『ショーシャンクの空に』『マルコヴィッチの穴』など。
 で、『地下室のヘンな穴』。新居の地下室に空いた穴に入ると「12時間進んで、3日若返る」というのだが、12時間進むというのがポイント。もう一つ、性欲に関わる設定もあるのだが、人間、欲を持ちすぎるのは良くないということ。そして、案外に怖い結末が待っているのと、虫が嫌いな人は要注意である。


2022/08/30

『ロッキーvsドラゴ』。42分は、未公開映像だが、どの部分だか、よく分からん


 東西冷戦終結前夜に公開された『ロッキーvsドラゴ』。いわゆる『ロッキーⅣ』が再編集され限定上映。何と42 分は未公開映像に差し替えですよ。リアルタイムで見ているのだが、どこを差し替えたのか、よく分からんが、ロッキーが最後に言う、「ここで、二人の男が死闘を繰り広げたが、(米ソ)2000万人が殺し合うより、まし」は今、響く言葉だね。
 ところで、この作品、最初に見たのは、修学旅行先の京都。自由行動の時間に雨が降っていたので、映画でも見るかなと劇場に入ったのを思い出す。その後、遅れて上映された地元・日田の映画館でも見たな。

ラストの展開は悲しくもあるが、キュートな作品、『スワンソング』


 『スワンソング』。ゲイである年老いたヘアメイクドレッサーが、親友に死化粧してほしいと遺言を残されたことに端を発し、苦い思い出を胸に昔住んだ街へ向かうロードムービー。保守的な地域で、ボーイフレンドがエイズで亡くなったことが、主人公の悲しみを増幅させていく一方で、新しく出会う人たちとの出会いが、微笑ましい。ラストの展開は悲しくもあるが、キュート。いい作品です。

2022/08/29

案外にばかばかしい『NOPE』


 最初に見た予告編では、何のこっちゃ?だったのだが、違ったバージョンの予告編もあって、徐々にこんな感じかな〜だった『NOPE』。でも、実際に見てみると、思っていたのと違った。案外ばかばかしいというね。冒頭からちょいちょい挿入されるあの事件は何の布石だったのか、スピンオフでもいいから、ぜひ回収させて〜。

2022/08/28

谷口稜曄さんの言葉を胸に。『長崎の郵便配達』


 『長崎の郵便配達』。元軍人で作家のイギリス人ピーター・タウンゼントと長崎の被爆者・谷口稜曄さんの交流を軸に、被爆の実相を現代へと伝えつないでいこうとする娘イザベルの姿を追ったドキュメンタリー。谷口さんには、2009年に、2時間以上のインタビューをしたことがある。また、2010年ニューヨークで行なわれたNPT再検討会議時にも少しだけお話をさせていただいた。とても口数は少ないのだが、あの重たき鋭い谷口さんの言葉が思い出される。

 「私はね、プルトニウムの威力を証明するために生まれたモルモットでもなければ、見世物でもないんですよ。でも、皆さんが私の姿を見てしまったからには、私の歴史を知ってしまったからには、どうか私から目をそらさないでください。
 私は、この世から核兵器がなくなるのを見届ける限り、安心して死ぬことはできないのです。長崎の原爆について、人間生きていくために必ず知らなければいけない。避けてはいけないんだということを知ってもらいたい。
 長崎を最後の被爆地とするために、そして、私を最後の被爆者とするために、核兵器廃絶の声を世界の皆に届けてください。」
 ちなみにピーター・タウンゼントの著書は『THE POSTMAN OF NAGASAKI』。一方、映画のタイトルは、『THE POSTMAN FROM NAGASAKI』。見終えてから、この違いに、合点がいった。

2022/08/24

フランシスの言葉がいちいち刺さる、旧統一教会が一番嫌いそう、『セイント・フランシス』


 『セイント・フランシス』。34歳独身女性ブリジットと6歳の少女フランシスとのひと夏の交流が軸。なのだが、妊娠、中絶、生理、産後うつ、同性婚、家父長制、人種、宗教などなど、テーマは多様。笑って泣いて考えて、これは傑作。フランシスの言葉が、いちいち刺さる。旧統一教会が一番嫌いそうな作品。

2022/08/23

「わたしが最悪」な事態を招いてしまうユリヤが主人公の『わたしは最悪。』


 なかなか見られないでいた『わたしは最悪。』。かなりの人気らしくロングラン上映を続けて、ようやく鑑賞。人生で最良の選択が、本当に最良かは分からない。仕事も恋も都合が悪くなると心がうずうずしてくる主人公ユリヤの選択は、『わたしは最悪。』というより「わたしが最悪」な事態を招いていく。小説仕立てになっており、最終章へと向かうあたりから、急激におもしろくなっていった。

2022/08/20

THE LINDA LINDASとFISHBONEを見に、L.A.行きを決意したサマソニ

 7年ぶりのサマソニ。思っていたよりも、人が多いだろうし、電車も混んでいそうなので、新宿から新木場まで行って、そこから京葉線の各駅停車で海浜幕張へ。駅は大混雑。会場までもちょっと遠回りして、密を避けつつ、会場に到着。
 まずは、MOUNTAIN STAGEで、オープニングアクトのCVLTE、そして、THE LINDA LINDAS。CVLTEは前日にサマソニのプレイリストで初めて聴いたんだけど、なかなかダイナミック。ライブも相当に作り込まれた音と映像。
 一方、今回一番のお目当て、THE LINDA LINDASは、その音数の少なさが、何と新鮮なこと。バンドの原点に触れた気がする。ラストの「リンダリンダ」もだが、The Go-Go'sの「TONITE」も良かったな。MCも最高でした。かっこよくて、キュート、満足。
 移動して、リーガルリリー、ちょこっとWENDY。リーガルリリー、単独ライブが見たい。
 若干の休憩を挟んで、MOUNTAIN STAGEに戻って、BLUE ENCOUNT。ALL TIME LAW、FISHBONE、ザ・クロマニヨンズ。
 BLUE ENCOUNT、ALL TIME LAWは、どちらもベクトルは違うんだけど、エモーショナルで、コロナ禍でなければ大合唱だろうね。
 FISHBONEを見るのは、初めて。のっけからアンジェロが「音を大きくしろ」とスタッフを煽る。これが、何度も続いて、徐々に音が大きくなっていく。それにしても、彼らのパフォーマンスはすご過ぎ。前日の単独も見ておけば良かった。観客が少なかったのが、残念だが、今回のベストアクトの一つであることは間違いないと思う。
 続いて、ザ・クロマニヨンズ。もう何も言うことなし。圧巻のロックンロール・ショー。10年ぶりに見たが、勢いが増していた。「みんな、長生きして、来年も来いよ」。ヒロトの言葉が染みる。もう満腹。
 結局、朝から、ほぼ、MOUNTAIN STAGEで過ごしたわけで、まだまだアクトは続く。でも、この余韻を持って、私のサマソニは終了にしたいと、帰路に着いた。
 そして、THE LINDA LINDASとFISHBONEを見に、L.A.に行くことにしようかね。

2022/08/12

『X』の前日譚『Pearl』


  『X』は三部作で、次回作『Pearl』の予告編が、『X』公開から二週間限定で、エンドロール後に劇場公開された。運よく劇場で見られたのだが、英語版がYouTubeでの公開スタート。もう一度見たいと思っていただけに、これは、うれしい。
 『Pearl』は、『X』の前日譚で、『X』に登場する殺人鬼パールの若い頃を描いているとか。70年代ホラー作品風な作りだった『X』に対し、『Paerl』は、予告を見る限りではm何だか『ミッドサマー』をも想像させるポップな作り。
 期待感が高まって仕方がなくて、何度も予告編を見てしまうよ。

2022/08/10

ヒップな風刺とナンセンスな描写、『パトニー・スウォープ』

 『X』のチケットをネットで予約した時に、同じホワイトシネクイントで上映されている『パトニー・スウォープ』が明日で終了と知り、サービスデーだしとチケットを購入。二本続けての鑑賞。ホワイトシネクイントは、座席前のスペースも広く、全席にひじ掛けがあるので、疲れないしね。

 で、『パトニー・スウォープ』は、ロバート・ダウニー監督、1969年の作品。白人中心社会に革命をもたらそうとする黒人スウォープ。そして彼を利用しようとする白人、みたいな作品だが、ヒップな風刺とナンセンスな描写。時代背景をもっと知っていたら、より楽しめたと思う。

これは、ホラー映画か?『X』2回目

 『X』2回目。結局、前半から後半への展開の切り替わりや、映像のざらざら感、70年代さく裂の音楽と陰湿な効果音、この夏のホラー作品では、これが好き。というか、今年見た中でも最上位。主役のマキシーンを演じるミア・ゴスもカッコいいし、三部作の顛末が楽しみ。
 ただし、これがホラー作品なのかは、正直疑問でもある。

2022/08/09

長崎平和祈念像


  長崎平和祈念像を作った北村西望のアトリエが、東京武蔵野の井の頭公園内にある。動物園の方は賑わっているが彼の工房はいつもひっそり。この像については、制作費を被爆者の治療費にあてるべきであるとか、西望が戦前から戦中にかけて国威発揚のための作品を制作していたことなどから、反対運動も起こった。
「原子野に屹立する巨大な平和像 それはいい それはいいけど そのお金で何とかならなかったかしら ”石の像は食えぬし腹の足しにならぬ” さもしいといって下さいますな 被爆後10年をぎりぎりに生きる 被災者の偽らぬ心境です…」。
 被爆詩人・福田須磨子さんの『ひとりごと』を、あらためて心に刻みたい。

2022/08/08

川口浩が出て来るかもな『女神の継承』


 今年ナンバーワン・ホラーとの呼び声高い『女神の継承』。静かな導入から心理サスペンス、終いにはスプラッターなど、結構いろいろな要素が詰まっていて、後半は案外に派手な展開。残虐で不快な描写も多いし、何よりも音が恐怖を増幅させるのだが、ドキュメンタリーという体裁で、途中でインサートされる字幕の唐突さに、川口浩を感じずにはいられないのは、歳のせいだと思う。

2022/08/07

里親制度自体は理解していても、ね。『1640日の家族』


 里親と息子の別れを描いた『1640日の家族』。制度について理解はしていても、いざ別れとなるとね。登場する子供たちがとにかくいい。

2022/08/03

兄弟の頭文字が、『C.R.A.Z.Y.』

 『C.R.A.Z.Y.』。まったく性格の違う五人兄弟と、保守的な父親、過保護な母親の物語。60〜80年代のジェンダー・アイデンティティと宗教観が大きなテーマかな。案外複雑で、デビッド・ボウイやピンク・フロイドの音楽が使われていると話題だが、それは二の次。後半は、能天気さも消え、切なくもある、いい作品だと思う。ちなみに、C.R.A.Z.Y.は、兄弟の頭文字。

2022/07/27

『カメラを止めるな!』をフランスでリメイクするという設定の『キャメラを止めるな!』


 『キャメラを止めるな!』。『カメラを止めるな!』のリメイクではなくて、『カメラを止めるな!』をフランスでリメイクするという設定の映画。細かいアレンジが楽しい。オリジナルを見ていなくてもいいと思うが、見ていた方が満喫できるかも。それと、オリジナルのあの場面、どうだった?とオリジナルを見たくなるし、それをふまえて、フランス版は?とループする可能性は大。

2022/07/24

小細工は必要なし、逸ノ城が優勝


 コロナ陽性者の続出で物議を醸しだした大相撲名古屋場所で、逸ノ城が初優勝。冷や冷やしたが、横綱・大関陣に全勝しての優勝は立派なもの。優勝インタビューやその後のテレビ出演など、ハラハラする場面もあったけど、逸ノ城らしくて、よかった。間垣親方が「前へ出れば勝てる」と言っていたが、まさにその通り。下手は小細工はいらんのです。

確かにそういう内容の映画だが、原題は『Be Natural』


 映画創成期から長らく第一線で活躍しながらも、女性だからという理由で評価されることのなかったアリス・ギイ。彼女の半生を追ったドキュメンタリー『Be Natural』。この邦題が、「映画はアリスから始まった」というのだが、確かにそうだろうけど、どうなのかね。それにしても、原題のSNS動画って凝ってるなと思ったりするのだが、アリスの作風そのものなのは衝撃。クローズアップも彼女の発明品なのね。

2022/07/23

臭いがするチェコ映画の最高傑作『マルケータ・ラザロヴァー』


 チェコ映画の最高傑作『マルケータ・ラザロヴァー』。約3時間、何が展開されているのか理解不能。恐らく歴史ものを忠実に映画化していくと、こういう作品になるのだろう。臭いのする映画だった。

2022/07/20

多重構造が刺激的『こころの通訳者たち』


 「耳の聴こえない人にも演劇を楽しんでもらうために挑んだ、3人の舞台手話通訳者たちの記録」「その映像を目の見えない人にも伝えられないか? 見えない人に『手話』を伝えるには」という試みの記録『こころの通訳者たち』。
 昨年末にプレ上映をみたのだが、10月〜の上映決定を前に、あらためて試写会へ。上映前に、プロデューサーであり、チュプキ・タバタ代表の平塚さんにインタビュー。作品が、手話通訳付きの舞台と、その舞台に字幕と音声ガイドを付ける平塚さんら、そして、それらを追うカメラの多重構造。けっこう刺激的です。
 ちなみに、チュプキ・タバタでは、昨年、葛西純選手のドキュメンタリー『狂猿』を、字幕・音声ガイド付きユニバーサル上映。時間の都合で見られなかったのが、残念だが、その制作秘話も合わせて聞けて、良かった。

2022/07/18

昔の私のよう?『こちらあみ子』


 説明するのが難しいのだが、傘をさすのが大嫌いだった昔の私のようでもある。『こちらあみ子』。

2022/07/16

武藤敬司 引退ロード


 プロレスリング・ノア「ABEMA presents DESTINATION 2022」。メインは、GHCヘビー級選手権試合「小島聡 vs 拳王」だが、お目当ては、もちろん、武藤敬司。引退ロード始まる。その第一戦目の相手は、清宮海斗。ドラゴンスクリューの攻防、良かったし、何よりも、武藤のフランケンシュタイナーが見られたし、足四の字を受けている武藤の指のムーブに大満足。

親近感? 『イントロダクション』


 ホン・サンス監督作品『イントロダクション』。不穏で何か起きそうで、何も起きないのだが、妙に親近感が生じる。

2022/07/15


 今日の二本目は、『ボイリング・ポイント』。ロンドンの人気レストランを舞台にしたドラマだが、人種、家庭、ここ重要、労働、SNSなど、現代社会が抱える問題がてんこ盛り。90分ワンショット・ノーCGの緊迫感もいい。今年一、いや、すげーよ。

京子さん、ドはまり。『ミニオンズ フィーバー』


 今日から夏休み第一弾ということで、映画を二本。まずは、予告編から京子さんが興味津々だった『ミニオンズ フィーバー』。前作『ミニオンズ』の前日譚。楽しいし、70年代ロック、ソウル全開の音楽最高。そして、京子さん、『ミニオンズ』に、ドはまりの巻。配信では、世界観台無しの吹き替え版しか見られないということで、Blu-Rayも購入。

2022/07/13

ど名曲「ダイヤモンドスマイル」が初音源化。なにわ男子1stアルバム『1st Love』


 なにわ男子1stアルバム『1st Love』。ど名曲「ダイヤモンドスマイル」が初音源化でPVまで公開。Jr時代からのナンバーもボーナストラックとして収録。来週末に向けて予習せねば。

 

ぞわぞわ感が薄れていく、『ビリーバーズ』


 『ビリーバーズ』。山本直樹の作品を、城定秀夫が実写映画化。今さらながらだが、何かと話題のカルトがテーマ。統一教会やオウム真理教が盛んに報道されていた時代を過ごしてきただけに、カルトのイメージとしては、エンターテインメント作品として、よく描けていると思う。ただ、ラストに向かうほど、ぞわぞわ感が薄れていったのは、残念。

2022/07/12

案外にポップだったりもするが、やはりA24。カルトな残虐性『X』


 『X』。A24製作。ミッドサマーとは違ったテイストのカルトな残虐性なんだけど、1970年代オマージュが盛りだくさんで、前半は案外にポップ。でも、それだけに、ね。
 ところで、この作品、三部作なのね。本作の前日譚であるという次回作『PEARL』の予告が、二週間の限定で上映されているのだが、これが、またおぞましい。


 そして、ネタバレ満載なパンフは必見。もう一度見たいし、いろいろ回収して、次回作に備えたい。

一度始めてしまった戦争は終わらない。『失われた時の中で』


 『失われた時の中で』試写会へ。坂田雅子監督は、写真家だった夫の死の原因が、彼が送り出された戦地ベトナムにあるのではないかと、カメラを取り現地へ。そこで枯葉剤の影響で重い障害を持って⽣まれてきた子供たちとその家族に出会う。そして、カメラを回し続けて、約20年。50年が経った今も、戦争は終わっていないことを突きつけ、一度始めてしまった戦争は終わらないことを訴える。

2022/07/09

感情の起伏を静かに表現、『あなたの顔の前に』


 ホン・サンス監督作品『あなたの顔の前に』。韓国出身でアメリカで活動するベテラン女優の人生最後のときを描く。感情の起伏が静かに表現されており、特段何が起きるわけではないのだが、ぐっと引き込まれる。

2022/07/03

ダークな『スタンド・バイ・ミー』、『ブラック・フォン』


 『ブラック・フォン』。アメリカの片田舎で相次ぐ少年たちの消息不明事件。拉致された主人公を救うのは、妹が見る悪夢と、黒電話から聞こえるメッセージ。ダークな『スタンド・バイ・ミー』でした。70年代感を演出しるSWEET、Pink Floydなど、音楽もなかなか。

2022/06/30

人にやさしく、それが一番。『ベイビー・ブローカー』


 『ベイビー・ブローカー』。前回、上映中に会話をする人や袋を開ける人がいて、若干集中できず。ということで、2回目を見に、バルト9へ。回収しきれなかった、というか気付かなかった伏線にうなずきつつ、切なくも愛おしく味わい深いストーリーを堪能。人にやさしく、それが一番だと思う。

2022/06/28

ソン・ガンホが見せるマイケル・ホイを彷彿とさせる滑稽さが、作品に物悲しさを加えている。『ベイビー・ブローカー』


 「この世に生まれなければ良かった命など存在しないと自分は彼らに言い切れるのか?」。是枝裕和監督は、そう問いかけながら、『ベイビー・ブローカー』を撮影したのだというが、当事者へのていねいな取材を重ねた結果、テーマはとても重たいが、優しくて愛おしい作品になっていた。
 ソン・ガンホが、時折、マイケル・ホイを彷彿とさせる滑稽さで、作品に物悲しさを加えている。
 そして、ぺ・ドゥナが演じた、冷徹そうで、少しお茶目な一面も持ち合わせる先輩刑事と、後輩役イ・ジュヨンのやりとりもいい。
 ロードムービー的でもあり、かなり好みの作品。

2022/06/27

正義とは何か?  ディストピアスリラー『ニューオーダー』


 ディストピアスリラーというらしいです、『ニューオーダー』。私が鈍いのか? ほんとに予測不能な展開で、気づけば衝撃のエンディング。日本だけではなくて、今の国際政治状況を考えると、フィクションとは思えないというか、もうそこに迫っていそうな雰囲気。何が正義か、ちゃんと見定めないと。

2022/06/26

クリスマスは、エイリアンとゾンビ、『クリーチャーズ』

 『クリーチャーズ/宇宙から来た食人族』。京子さん曰く「へんてこな映画」。いい意味で。雑。くだらなくて、最高。続編、希望。なのだが、こういった映画って、何で、クリスマスシーズンなんだろうね。と、思った次第。

2022/06/23

主演は、ぺ・ドゥナ。是枝裕和監督作品『空気人形』


 是枝裕和監督作品『空気人形』。『ベイビー・ブローカー』上映を記念しての一週間限定特別上映。ということで、最終日に、渋谷のホワイトシネクイントへ。主演のぺ・ドゥナの演技が、かわいくて、切なくて、寂しげで、愛おしい。当然のように、『ベイビー・ブローカー』の予告編が流れていたが、こちらのぺ・ドゥナ、これも期待大。

2022/06/21

「Fiesta」を合唱していた自分が恥ずかしい。『シェイン 世界が愛する厄介者のうた 』


 『シェイン 世界が愛する厄介者のうた 』。言わずと知れた、THE POGUESのボーカル、シェイン・マクガワンのドキュメンタリー。ジュリアン・テンプルらしい作りで、慣れていないと困惑するかもだが、いい作品だった。知った曲ばかりが流れるのだが、歌詞があいまいだったりするので、英語字幕を付けてほしいところ。
 ところで、私、92年マニックスの追っかけ直前に、シェイン脱退騒動のTHE POGUESの追っかけもやっていまして。映画でのシェインの言葉に、当時、呑気に「Fiesta」を合唱していた自分が恥ずかしくもなる。


 写真は、映画にも登場するAnn Scanlon著『The Pogues: The Lost Decade』。来日時に、バンドメンバーのサインを集めていたのだが、コンプリといかなかったのが、惜しまれる。

投票に行こう! 『PLAN75』


  『PLAN75』。75歳以上が申請すると、国の支援のもとで安らかな最期を迎えられる制度「プラン75」。年金・医療・介護などひっ迫する社会保障費の抑制、行政の対応、市民の反応などが、重層な人間ドラマとして作り込まれている。重たいテーマだが、サスペンス的要素もあり見やすいと思う。個人的には、葬儀や埋葬など、昨年末から今年に自分が経験したあれやこれやも重なる。
 映画が描く社会のようにならないためにも、まずは、参議院議員選挙へ。

2022/06/19

愛国者って、本当に愛国なのか? 『教育と愛国』


  『教育と愛国』。第一次安倍政権の時、高校教科書に、沖縄戦の集団自決で軍の関与はなかったとの記述を採用するという事件があった。集団自決があった渡嘉敷島での関係者へのインタビューや県民の反対集会を取材したが、あの頃と同じモチベーションを持つ愛国者は常にいて、トンチンカンな歴史観を展開させている。『スープとイデオロギー 』で描かれた「済州4.3事件」に対する韓国政府の向き合い方を見習うといい。

2022/06/18

家族とは、民族とは。『スープとイデオロギー』


 『スープとイデオロギー』。試写会で見て、ヤンヨンヒ監督にインタビューして、そして、映画館へ。このひと月ほどで、『ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』『かぞくのくに』も見ただけに、試写会の時とは、また違った印象が残る。が、家族、民族、国境など考えさせられる点は不動。

ヨシタケシンスケ氏、6.17生まれかもしれない


 6.17誕生日、世田谷文学館の企画展「ヨシタケシンスケ展かもしれない」へ。日時指定予約で土日はほぼ完売状態ということで、今日の分を予約したところ、着いてみれば何と完売だって。

 ほぼ予備知識はなしだが、楽しい。イラストを描きたくなるし、画材が欲しくなる。そしてヨシタケシンスケ氏、6.17生まれだって。ビックリ。