2020/12/30

断捨離できるかな? 『ハッピー・オールド・イヤー』


 タイ発断捨離ムービー『ハッピー・オールド・イヤー』。おそらく誰しもが思い当たる瞬間がずらっと描かれる。捨てられるもの捨てられないもの、あるよね。捨てようとして眺めたり。あるよね。な、感じです。で、人から借りたものは、ちゃんと返しましょうなメッセージも。今年鑑賞ラストの作品、いい出会いでした。
 

2020/12/28

脳内との交信、みんなあるはず、『私をくいとめて』


 綿矢りさ原作&大九明子監督『私をくいとめて』。主演は、のん。おひとりさまライフ一筋の31歳、黒田みつ子を演じるのんの喜怒哀楽炸裂する表現力が最高。共演の林遣都の出過ぎない感じがのんを引き立たせる感じもよい。先輩役の臼田あさ美の怪演も心地いいのよ。そして、主人公の脳内に存在するA(声だけ)は、中村倫也。彼のファンは、あの声色を聞き逃すな、です。
 橋本愛とのシーンは、『あまちゃん』のよう。これ大げさではなくて、ほんとにそう思った。帰って『あまちゃん』見ようかな。予想をはるかに超えたいい作品です。

2020/12/27

私立恵比寿中学の大学芸会で、久しぶりにサイリウムを買った


 私立恵比寿中学「バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド」。春のツアーが中止になったこともあり久しぶりのエビ中。会場は、有明ガーデンシアター。着席観覧席でゆっくりと観覧。コール禁止なので、ではと、サイリウムを購入。彼女は、バッジを全種類買っていました。
 さて、今回のライブは、バックがバンド。もともとバンドセットの多いエビ中、選曲もバンドアレンジが中心だったので、まったく違和感なし。中盤では、楽曲提供最多のたむらぱんが登場し「頑張ってる途中」「感情電車」、そして新曲「イエローライト」を披露。後は、アップテンポな曲を畳み掛け、ラストは「スーパーヒーロー」。柏木さんのMC、うるっと来ました。
 コロナ感染拡大防止を考慮して、アンコールなし短めのセットリストだったけど、良かったです。満足。が、やはり、フルで見たいものですね。

2020/12/26

残念でならない


 定期購読している『料理通信』が年内で休刊。今年は、コロナの影響で、取材がままならず合併号が相次いでいたので案じていたのだが、残念な結論に。特集「自家製しよう!」は、あれやこれやと、ほんと勉強になったんだよね。他の特集も、参考にしたレシピ多々。ほんと、残念でならない。

2020/12/21

3000近い戦争資料は、まさにツボ。「永遠の図書室」


 元薬局だった建物をリノベーションしてシェアハウスにするために購入したところ、元主の所有物から、3000近い戦争に関する資料が出てきたため、捨てるのも忍びないと、1階部分を個人が運営する施設「永遠の図書室」としてオープンさせた男性を取材するため、館山へ。これから記事を書くのだが、建物、資料・書籍など、ツボにはまった。ちょっと遠いので、次回は泊りがけにしようかな。

2020/12/20

私もあなたもフリークス


 「はみ出し者映画」の特集上映イベント「サム・フリークス Vol.10」。
 このイベントは、ちょっとクセがあって愛すべき映画をセレクトして上映し、有料入場者1名につき250円が虐待を受けたり貧困下にある子供達への学習支援&自立支援に充てられる好イベント。
 今回は、その10回目にして、私たちは初参加。会場のユーロライブは、満席。皆さん、よくご存知ね。素晴らしい。
 さて、二本立ての一本目は、元祖『エイス・グレード』『ブックスマート』なクリスマス映画『マリアンの友だち』。女子学生二人の日常が初々しいのだが、それだけにあらず。ピーター・セラーズの怪演が、炸裂する大好物。
 そして二本目は、MANICSファン必見、「ROSES IN  THE HOSPITAL」が、歌う「DAMNDOG 」!  『タイムズ・スクエア』。ニューヨークを活動拠点とするアーティストの曲が、彩る、これまた女子二人の熱い日常。泣ける。

2020/12/18

静けさと轟音が同居する心地よさ


 LIGHTERS「bitter peanut butter Release Tour 2020」@渋谷O-nest。今年出会った中で、最上級。静けさと轟音が同居する心地よさ。好きだわ。間違いない。PAVEMENT、ジュリアナ・ハットフィールド、アーリー90's好きな皆さんは、ぜひ。

2020/12/17

じゅうねんPOP


 後藤まりこアコースティック violence POP ワンマンライブ「じゅうねんPOP」@北沢タウンホール。16日(水)に発売になった後藤まりこアコースティック violence POP名義のアルバム「POP」の曲プラス新曲という短いセットだったが、いま、彼女がやりたいことがぎゅっと詰まったいいステージ(今日は、バンド編成)だった。
 不器用で痛々しいまでに実直な後藤まりこ。これからも歌い続けるそうです。

2020/12/14

小さな<継承のはじまりの場>の記録『二重のまち/交代地のうたを編む』


 坂上香監督作品『プリズン・サークル』の配給元である東風さんから来年2月に公開される小森はるか+瀬尾夏美作品『二重のまち/交代地のうたを編む』の試写会の案内をいただいたので、渋谷の映像美学校へ。ここの試写室、今年は、『ちむぐりさ』でも来たんだけど、なかなか見やすいんだよね。
 さて、映画は、「東日本大震災」の記憶をどう継承していくのかをテーマに、当事者ではない若者4人が陸前高田市を訪れ被災者に当時の様子を聞いていき、それを言葉として紡ぐというワークショップの模様を撮影。
 瀬尾夏美さんの描いた『二重のまち』をベースにしながら、『空に聞く』の小森はるか監督が撮影している。
 「小さな<継承のはじまりの場>の記録」。二重のまちの意味合いが重いんだけど、その先に、再生・復興があるのかな。戦後日本ともリンクしていると思う。
 『空に聞く』がまだポレポレ東中野で公開されているので、先に見ておくといいかも。お勧めです。 

2020/12/11

プー・ルイには、共感というか感情移入しかありません


 PIGGS『WALK OR PORK TOUR FINAL』。初の全国ツアーで移動は徒歩なやつのファイナルを見にO-WESTへ。今日は、最前に行けるほど整理番号も良かったのだが、さすがにね。で、会場を見渡すと、2階席を開放してい他ので、移動して真正面に。いいね。
 PIGGSを見るのは、7月のお披露目公演以来だけど、すごく良くなってた。曲にバラエティーがあると言えば、そうだけど、もう少し一貫性があると、突き抜けるかと。
 それにしても、プー・ルイには、共感というか感情移入しかなくて、ね。12月28日、場所を、O-EASTに移してのワンマンも決定。当たるかしら?

微妙っていいんですよ。『愛しのダディー殺害計画』


 PIGGSのライブ、開演時間が遅めなので、短編映画を1本。『愛しのダディー殺害計画』。映像の色、好きだわ。で、佐藤ミケーラさん、モトーラ世理奈さんの配役も絶妙。セリフの掛け合いというかハーモニー、いいです。イリエナナコ監督の次回作も見たい。
 監督、ミケーラさん、モトーラさんのアフタートークも、微妙な盛り上がりが良かった。

2020/12/09

髙橋浩司もお墨付きの酷い内容、『Better Watch Out』


 ホラー映画版『ホーム・アローン』とも言われる『Better Watch Out』。クリスマスに、主人公らに忍び寄る影。確かに、『ホーム・アローン』的ではあるのだが。ネタバレ厳禁ということで、これ以上は語れない。
 好きな作風だし、もう一度見てみたいのだが、髙橋浩司もお墨付きの酷い内容だとは言っておきたい

かなり強烈、『タイトル、拒絶』


 私の人生にタイトルなんて必要ですか。伊藤沙莉主演『タイトル、拒絶』。舞台演出家・脚本家である山田佳奈監督の舞台作品を映画化。確かに、主要な場面は、舞台を見るようだし、あの生々しさを生む演出・演技も舞台みたい。
 デリヘル事務所で働く女性と風俗嬢、そして男たちの悲しくて力強い人生劇場。一度落ちるっと、幸せにはなれないのか、の問いでもある。かなり強烈ですよ。

2020/12/06

アーニャも来るには、来るのだけど、『アーニャは、きっと来る』


 ナチスドイツ下の南仏で、ユダヤ人をスペインへ脱出させる住民らの物語『アーニャは、きっと来る』。ヒーロー不在の救出劇は、とても興味深いのだが、やや詰め込み過ぎかな。というか、もう少し長くて良かったのかも。アーニャも来るには、来るのだけど、ね。惜しい。

2020/12/02

「sky」と「air」『空に聞く』


 久しぶりに、ポレポレ東中野。小森はるか監督作品『空に聞く』。「東日本大震災」後、陸前高田でFMラジオのパーソナリティを担当することになった女性を中心に撮影されたドキュメンタリー。癒えない傷、葛藤があっても、前を向いていく。
 「sky」と「air」。監督が「空に聞く」に込めた思いを噛みしめた。

2020/12/01

こじれ過ぎな人間関係『レディオ・バードマン/ディセント・イントゥ・メールストロム』


 そして、今日は、二本立てではないのだが、立て続けに、音楽ドキュメンタリー。2本目は、オーストラリアの爆音ロックバンドの栄枯盛衰を描いた『レディオ・バードマン/ディセント・イントゥ・メールストロム』。
 バンドの成り立ちから分裂、再加入劇などを貴重なライブ映像とメンバーのインタビューと共に追うのだが、この人たちの仲の悪いことと言ったら、別次元。レディオ・バードマンというバンドにおける信頼感こそあれ、人付き合い的には皆無で、何ならこじれ過ぎ。メンバー全員が一致するのは、ニック・ケイブは最低だという点だけか。
 それでも、かっこいいんだから、こちらもすごい。


祭りで踊れ! the原爆オナニーズ『JUST ANOTHER』


 名古屋を拠点に活動するベテランパンクバンド、the原爆オナニーズを追ったドキュメント『JUST ANOTHER』。大石規湖監督が、2018年9月名古屋の今池まつりで、彼らのライブを目撃し撮影を決意したとか。確かに、じいさん、ばあさんから、子供までが、踊る姿を見たら衝撃を受けるわな。そして、彼女は、なぜ名古屋を離れないのか、なぜ仕事をしているのか、なぜ還暦を迎えてまでパンクバンドを続けるのかという疑問をメンバーに投げかけていく。 
 「バンドを続けるには、金と時間が必要」だから「働く」という彼ら、痺れます。いろいろぶつかることもあったんだろうけど、信頼できる仲間がいるって、素晴らしい。

 

2020/11/29

実はコンセプトが似ているような、『ウルフウォーカー』と『ミッドサマー』


 『ウルフウォーカー』が今年最高かもと言ったばかりだが、『ミッドサマー』を何度目かの鑑賞、やはり素晴らしい。別に順位なんてなくてもいいしね。で、この両作、世界観は違うのだが、コンセプトは似ていると思う。

2020/11/28

日本と琉球、アイヌを見るよう『ウルフウォーカー』

 『ウルフウォーカー』、2回目。前回回収できなかった場面場面の映像、セリフ、音楽などを確認しつつも、それは感動が半端なくて、こりゃ、今年最高かも。異端、異教、未知などとの出会い、共鳴、共感を描く手法は、童話のそれなんだけど、この作品が、ケルトを舞台にしていて、映画の中では、イギリスと呼ばれるイングランドとの関係性が強調されているのは、いわゆる日本と琉球、アイヌを見るようでもある。
 とても、いい作品。恐らく私的に今年最高。吹き替え版もあるので、子供たちにも見て欲しいね。

2020/11/24

あの人、あそこにいたのね『ホモ・サピエンスの涙』


 ロイ・アンダーソン監督作品『ホモ・サピエンスの涙』。3回目。ようやく内容を理解できてきた。「あの人、あそこにいたのね」な感じ。
 アンダーソン監督作品を見たことのない人には、事前に監督のインタビューを見ておくよう、勧めたい。

 

2020/11/22

錯乱前線に、錯乱


 錯乱前線、頭と心と体をぶち抜かれた。

2020/11/21

パンフレットって意外と重要『ホモ・サピエンスの涙』


 ロイ・アンダーソン監督最新作『ホモ・サピエンスの涙』。初日の昨日見にいったものの、なんやかんやと回収できず。で、パンフレットを買って、アンダーソン監督とプロデューサーのヨハン・カールソンのインタビューだけを読んで、再び。
 で、おもしろさ倍増。人類の儚さや敗者を真ん中に表現し、そこに希望を注ぎ込む独特の感性は、圧巻。いいわ。また見たい。
 ということで、ヒューマントラスト系の会員になるの巻。来週かな。

2020/11/20

ロイ・アンダーソン監督の『ホモ・サピエンスの涙』。絵画展に来たような感覚だが、一度では回収できず


 スウェーデンの巨匠、ロイ・アンダーソン監督の新作『ホモ・サピエンスの涙』。待ってました。初日に鑑賞。前作『さよなら、人類』を見て、アンダーソン監督作品をハマったのだが、今作は、また違うアプローチ。
 主題は、「人間の儚さ」で、それが絵画の展覧会のように表現されていく。33のシーン、つまり一枚の絵画が、ワンカットで描かれ、美術館で作品を鑑賞しているよう。これまでの監督作品には、それなりに主人公的な人物がいたのだが、今作では、あやふや。
 一度では回収できるはずもなく、また明日、朝イチで見にいくことにした。
 初めて見に行く人がいたら、ネタバレ覚悟で、ある程度情報を入れていくことを勧めます。私の場合、見終わってパンフを見て、納得した箇所も多かったので。

2020/11/15

ゲーム&ウオッチと、Switch


 ファミリーコンピュータ『スーパーマリオブラザーズ』の発売から今年で35年。ということで、いろいろなグッズが発売されているのだが、その一つが、『ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ』。初代ファミコンカラーに彩られた、懐かしのゲームウオッチに、「スーパーマリオブラザーズ」「スーパーマリオブラザーズ2」、そしてゲームウオッチのソフト「ボール」が収録された、迷わず買えよな商品。小さい液晶が老眼にはきついが、なかなかに楽しめる。特に「ボール」は、案外にハマる。
 で、液晶保護シートを買おうと、ヨドバシへ。目当てのものは取り扱いなし。さて、帰るかなと思っていると、彼女が「あつ森バージョンのSwitchが、売ってるよ」と。
 なーに? この春から何回抽選を申し込み、そして落選してきたことか。そりゃ、こちらも、迷わず買えよでしょ。買いました。あつ森、始めました。な週末だった。


料理っていいですね。『461個のおべんとう』


 なにわ男子、道枝くん初出演作品『461個のおべんとう』。TOKYO No.1 SOUL SETの渡辺俊美氏の実体験に基づく映画。イノッチ扮する父親が、道枝くん演じる高校生の息子に、高校時代3年間毎日弁当を作り続けたというストーリー。どこに感情移入するかなんだろうけど、私としては、ガツンと盛り上がる話ではなかったのだが、「料理を作る」という点については共感する部分も多かった。見終えてから、渡辺氏のインタビューを読み、合点がいくポイントあり。悪くなかったかな。

2020/11/11

スティーブ・マックイーン好きな父親に見てもらいたい『ストックホルム・ケース』


 ストックホルムの大手銀行で巻き起こった人質強盗事件。いつの間にか、人質が強盗犯に感情移入し、連帯感や好意を抱いていく。このような現象を事件の舞台から名前を取って「ストックホルム症候群」というのだとか。
 実際に起きた事件をもとに製作されたイーサン・ホーク主演『ストックホルム・ケース』。どんどんと縮まっていく犯人と人質女性の距離感、スリリングでもあり、ニヤッとしたり、ちょっと泣けたり。全編で流れるボブ・ディランがクールなようで、意外とバカバカしさを演出していたと思う。スティーブ・マックイーン好きな父親に見てもらいたい。


クルーゾーに右往左往させられる上司ドレフュスを想起もする『ウィッカーマン』


 『ミッドサマー』の元ネタとも言われている『ウィッカーマン』。イギリス・コーンウォール地方で、監督のロビン・ハーディーが実際に目撃したという祭りがモチーフだとか。元祖カルトと言われるにふさわしいし、この要素を増幅させたのが『ミッドサマー』だということも理解する。
 が、『ウィッカーマン』を見ていて、主人公のハウイー警部が、『ピンクパンサー』で、クルーゾーに右往左往させられる上司ドレフュスと重なって仕方がない。この当時の作品って、どれも似たようなマッド感が漂っていて好きです。

伝統は他者にとって異質なのか『アイヌモシㇼ』


 アイヌの血を引く少年の成長を通して現代に生きるアイヌ民族のリアルな姿を描いた『アイヌモシㇼ』。今日のチュプキ・タバタの映画上映会にあたって、チュプキの平塚さんにお願いした作品。大切にしていた伝統は、現代社会や他文化に受け入れられのか。異質、違和感を、主人公も抱え苦悩する。世界のあらゆるところで、均一化が進められるいま、見るべき作品かと。参加者にも好評だった。
 『ミッドサマー』『ウィッカーマン』の本質的なメッセージも、この辺りにあるのかな。

仕事なのか趣味なのか、チュプキ・タバタで映画鑑賞会


 今日は、組合で担当している機関紙の取材で、日本唯一のユニバーサル・シアター、チュプキ・タバタへ。NTTの特例子会社NTTクラルティの皆さんにも来てもらい、聴覚障害や視覚障害の皆さんに実際映画鑑賞してもらった。
 チュプキでは、上映される全作品に、字幕(邦画も)と音声ガイドが付く。今日は、私も、音声ガイド用のイヤホンを右耳ついての鑑賞。場面場面の解説が聞けて、なかなかいい。特にドキュメンタリーは、作品によっては、あった方が理解の助けになりそう。
 鑑賞後、皆さんに感想を聞いたが、概ね好評。だが、健常者ではなかなか気づかない点も教えていただけた。
 協力してもらったチュプキ・タバタの平塚さんにも、ミニシアター事情を聞けたのも、個人的には、良かったかな。「仕事を趣味にしている」と言われることもあるが、「趣味が仕事になる」場合もあるのです。

方言っていいね。『おらおらでひとりでいぐも』


 田中裕子主演『おらおらでひとりでいぐも』。夫に先立たれた独居老人、桃子さん。二人の子供はなかなか寄り付かない。そんな彼女を励ますのは、彼女の中にいる3人(宮藤官九郎、濱田岳、青木崇高)の自分。3人との会話は若かりし頃の自分(蒼井優)と岩手の方言で交わされる。童話やおとぎ話を感じさせるほっこりとした雰囲気を漂わせつつ、切なかったりもする。
 蒼井優と共に『スパイの妻』にも出演していた東出昌大の演技が、切なさを倍増させる。

2020/11/07

狐目の男


 映画『罪の声』。原作は、グリコ・森永事件を題材にした同名小説。中学生のころ、毎日流れていた事件のニュース、妙な懐かしさもあって、とても楽しめた。スリリングな展開、小栗旬、星野源だけでなく、脇を固める俳優陣のはんぱのない演技力。いい映画だと思う。ちなみに、彼女は「狐目の男」とニアミスしていたかもしれないとのことである。

2020/11/03

捕らわれるな!『THE HUNT』


 まーすごい映画ですよ。社会性とエンターテインメントのバランスがすばらしい。聞けば『ゲットアウト』『ブラッククランズマン』と同じ制作とか。分かります。 

2020/10/30

脅威、他者との関係性、分断と包摂とは。『ウルフウォーカー』


 アイルランドのキルケニーに伝わる物語がベースのアニメーション映画『ウルフウォーカー』。とてもとてもきれいなな映像を伴いながら、脅威、他者との関係性、分断と包摂を考えさせられる。いいですよ。ほんと、大人も子供も、楽しめると思うので、ぜひに。

2020/10/29

分かるかな~、分かんねーだろうな~『リトル・サブカル・ウォーズ ~ヴィレヴァン!の逆襲~』


 ヴィレッジヴァンガードを舞台にしたドラマの映画版。『リトル・サブカル・ウォーズ ~ヴィレヴァン!の逆襲~』。サブカルが禁止・規制された世界で戦うサブカリアンを描いたスターウォーズみたいな作品。「分かるかな~、分かんねーだろうな~」ってとこですかね。ヴィレヴァン好きは、ぜひに。

2020/10/26

笑うなという方が無理、林家木久扇師匠の落語


 今晩は、「紀伊国屋寄席」。中入り前が、林家木久扇師匠ということもあって、チケットを購入。とても楽しみにして来たのだが、想像以上に面白かった。全体的に、今どき、テレビでは無理かもな、ちょっとブラックな味わい。皆さん、おもしろかった。いい。
 木久扇師匠は「明るい選挙」という演目で、談志やら角栄のモノマネも織り交ぜて。うまいというのも、おこがましいが、とにかく、うまい。このご時世ですが、笑うなという方が無理です。

2020/10/24

社会にあって「狂う」こととは? 『スパイの妻』


 黒沢清監督作品『スパイの妻』。太平洋戦争時、関東軍の愚行を告発しようとする夫妻の話。これも、実話に基づくとか。
 社会にあって人が「狂う」こととは?の問いかけ。攻めてました。舞台っぽい演出に好き嫌いが分かれるかもしれないけど、お勧めです。

2020/10/22

民主主義とは何か『シカゴ7裁判』


 『シカゴ7裁判』。1968年8月、民主党大会でベトナム戦争反戦デモ。抗議は平和的に行われるはずだったが、デモ隊が警察と衝突し、参加者のうち7人が逮捕・起訴された実話に基づく映画。ニクソン政権下のアメリカで繰り広げられる隠蔽・忖度、揺らぐ三権分立、今秋の大統領選挙を意識しているのだろうし、まるで、現代日本を見ているようでもある。
 まー、それにしても、スリリングな展開。構成が素晴らしく、役者の演技も手伝って、一秒たりともスクリーンから目が離せない。そして、法廷劇だけに必死で字幕を追う。
 民主主義とは、対話とは、を考えさせられる作品。説教くさくないのもポイントかと。

2020/10/17

【若松孝二監督命日上映】『性輪廻〈セグラマグラ〉死にたい女』、案外な新宿感


 【若松孝二監督命日上映】『性輪廻〈セグラマグラ〉死にたい女』。50年前の1970年11月25日に起きた三島由紀夫割腹事件事件に衝撃を受けた若松孝監督が、脚本家の足立正生氏と準備中だった映画の脚本を書き直し、撮影に入ったという作品。上映後には、足立氏や俳優の井浦新さんらを交えてのトークショーも。
 「死と生(性)」に向き合った作品で、1時間程度ながら、重たく疲れるかと思いきや、意外なラストが抱腹絶倒。トークでは、田中小実昌、赤塚不二夫なんて名前も飛び出し、新宿感がなかなかでした。

2020/10/15

変わりゆく街をどう受け止めるのか。今の東京みたい『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』


 A24とPLAN B作品『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』。祖父が建てた家に住み、今は他人が住んでいるのでが、また今も愛する元わが家。そして、そこは、主人公の心のよりどころ。かつて黒人が開拓した住んだ地区。今では、裕福な白人層の街に。そんな変わりゆくサンフランシスコを、主人公は、どう受け止めるのか。
 というストーリーなのだが、中々に重たい話で、衝撃のラスト。でも、淡々と流れる前半から、後半の激しい感情のぶつかり合い、音楽の使い方も絶妙で好きな作品です。今、東京にすむ自分とも重なるし。
 ところで、カメオ出演と言っていいのか分からないけど、サンフランシスコ市長選挙にも立候補したことのある、あの人が出ている。引きの映像から寄りに映るのだが、独特の訛りですぐに分かりました。元気そうだった。ちなみに、彼と私は誕生日が同じという、どうでもいい情報も。

ぼくイエノート

 ブレイディみかこさん著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』大ヒット御礼企画として、Twitterで展開された「#ぼくイエ感想文」。Twitterで、『ぼくイエ』の感想をつぶやいた人から抽選で10人、蔵前の文房具店カキモリの特製「ぼくイエノート」が当たるというもの。厚かましく応募したら、当たってしまいました。
 そして、昨日仕事中に在宅勤務をしている彼女から「新潮社から荷物届いたよ」の連絡。
 帰宅して早速開封。というか、包装がまず素敵。そして、担当さんからの手紙。泣ける。
 そしてそして、いよいよ開封。『ぼくイエ』の表紙と同じ鮮やかな黄色。リングは、上下に4つずつ。深いグリーンのボタン留めを外して、開くと方眼が施された書きやすそうな中紙。ページをめくっていくと、みかこさんのサイン。わざわざブライトンに送って書いてもらったそうな。こりゃ、宝物ですな。使えるかな~? 当分は、眺めているようだね。
 ありがとうございます。

 ちなみに、以下のような投稿でした。

 「1980年代に、不良に囲まれながら10代を過ごしたふるさとの情景がよみがえるのは、ぼくイエに登場する大人たちが同世代であるからかもしれない。ノスタルジーに浸りながら、ぜひ映画化したいと思う。そんな夢を見せてくれた、息子とかあちゃん、そして連れ合いさんに感謝。」


2020/10/10

原崎山ジャンボリー!


 やってきました中野ブロードウェイの墓場の画廊。原崎山ジャンボリー! 購買意欲マックスな品揃えなのだけど、そこは抑制しつつ。が、

2020/10/09

「原崎山オータムジャンボリー」開催中


 中野ブロードウェイにショップを構える墓場の画廊で、夏の「モンモンモンのSARU SHOP」に続き、今日9日から「原崎山オータム・ジャンボリー」が開催。今回は、「GO TO HARASAKIYAMA」ということで、アウトドアを意識したアパレルやグッズなど。
 購入に応じた特典もありな、購買意欲をかき立てるナイスな商品群。さっそく、まずはネットショップで、ポチッと。明日は、台風迫る中、ショップへ「GO TO」なのである。

2020/10/06

加速する終わらない青春の物語、『根矢涼香、映画監督になる。』


 『根矢涼香、映画監督になる。』。わずか30分ほどに詰め込まれた、終わらない青春の映画。後半、加速するストーリーは、ドキドキもの。笑えるし、熱くもなれる。


 上映後、上村奈帆監督、森累珠さんのトーク。制作秘話など。こういう時間が楽しいのよね。映画館、やっぱいいです。
 最終の木曜日は行けそうもないので、明日、再び。超絶にお勧め。

「政局ではなく、政策」、NO YOUTH NO JAPAN


 今日は、30歳以下の若者に政治参加を呼びかけるNO YOUTH NO JAPANの能條代表を招いての取材。団体の設立目的や取り組みについてのプレゼンをしてもらった後、意見交換と補足インタビュー。
 「政局ではなく、政策」という信念のもと、インスタなどを駆使して、日常のイシューを発信。「是非ではなくて、対話」。刺激をいただきました。
 仕事用にまとめて、また、この場でも共有できればと。おっさんこそが聞くべき主張が多々でした。

2020/10/03

『メイキング・オブ・モータウン』。2回目。『もしも』なんですよ。


 『メイキング・オブ・モータウン』。2回目。まー、とにかく素晴らし才能が集まった結果で、奇跡。でしかない。
 で、エンドロールで、『HEAT WAVE』。あの音を初めて聴いたのは、このアルバムかと。あくまでオリジナルですし、聴いてみたら、まー凄いっす。『もしも』。

2020/09/27

邦題は、なぜ原題にある「HITSVILLE」を外したのか? それ以外は、最高『メイキング・オブ・モータウン』


 映画『メイキング・オブ・モータウン』。89歳にして引退を表明したモータウンレコード創設者ベリー・ゴーディに密着したドキュメント。モータウンは、黒人アーティストを多く輩出したレーベルだが、人種や性別の分け隔てなくスタッフを雇用。そういう社風も、ウケた要因なんだろうね。
 ベリー・ゴーディ自身は、政治との曲を置く一方で、マーヴィン・ゲイは『ワッツ・ゴーイング・オン』を発表。←ここは、重要なポイントだけど。作家の離脱など、レーベル内でのいざこざがありつつも、今日まで、確固たる地位を築く。ゴーディと共に、その歴史を振り返るのが、スモーキー・ロビンソン。彼の合いの手がまたいいのよ。
 そして、劇中で流れるミラクルズ、テンプテーションズ、ダイアナ・ロス&スプリームス、フォー・トップス、スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、ジャクソン5、マーサ&ザ・ヴァンデラスなどの音楽の素晴らしいこと。エンドロールのあの曲は踊らずにいられないかも。
 それにしても、邦題は、なぜ原題にある「HITSVILLE」を外したのだろうか。そこは、ちょっと疑問。


2020/09/25

大人も楽しめる、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム


 遅めの夏休み。今日は、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムへ。天気が悪いのが気になるけど、基本屋内だからね。10時の回のチケットを購入して、登戸からバスでミュージアムへと向かう。こんなところにあるのかしら?と思うほどの住宅街を10分ほど走ると、突如としてミュージアムが姿を現す。
 中に入ると、すぐに展示室。今は、特別展示「藤子・F・不二雄とドラえもん」を開催中。1970年に6誌で連載がスタートした『ドラえもん』の原画が多く展示されているのだが、こま割りやあて書きなど、藤子・F・不二雄のこだわりが垣間見られる。個人的には、フォントの指定や校正担当へのメッセージなどが楽しかった。すごく作品を愛していただろうね。
 第2展示室では、「ゲラゲラ笑える話」「ゾ~ッとするこわい話」をテーマとした特別展示。こちらは、話ごとに原画が飾られていてストーリーを楽しみながら、展示を鑑賞。知っている作品も多くて、こちらも悪くない。
 この後、シアターで、『ドラえもん』誕生秘話など2作品を鑑賞し、ミュージアムショップへ。ドラえもん以外の作品のグッズもあって、ここも楽しい。パーマンのピンバッチを購入し、帰路へと着く。
 入場料1000円にしては、かなり楽しめると思う。天気が良ければ、屋外の「はらっぱ」も楽しいかと。

2020/09/23

行き当たりばったりの鬼怒川旅行2日目

 鬼怒川旅行2日目。朝風呂からの朝食を楽しんだら、まず日光東照宮に行くことに。この日は平日ということもあり、混雑具合もさほどではなし。東武日光駅から世界遺産めぐりバスに乗り込んで、東照宮まで10分ほど。20年ぶりに来た。その前は、40年前だから、20年周期かな。彼女ははじめてだと。
 左甚五郎の彫刻や家康のお墓などを巡るも、あっさりと見学を終了し、金谷ホテルをちょっとだけのぞいて、駅へと戻る。駅前で軽く食事をして、今度は、下今市駅へ。ここは、蒸気機関車の運行が有名なのだが、平時なのでお休み。駅舎や機関区を見学して、帰りのスペーシアに乗り込んだ。
 華厳の滝などの奥日光にも行ってみたいし、また来ようかな。次回は、浅草発のスペーシアで。

2020/09/22

行き当たりばったりの鬼怒川旅行1日目

 遅めの夏休みを取って、鬼怒川温泉にある保養所・碧流へ。まず、腹ごしらえにとかしわめしと鶏唐揚げを購入し、新宿からスペーシアに乗り込み、鬼怒川温泉をめざす。ゆったりと、食事をしながら、駅は栃木へ。2時間ほどで、鬼怒川温泉駅に到着するも、ほぼノープランゆえ、さて、どうしようか。
 まずは、迫力満点、奇怪岩石で知られる龍王峡に行ってみることにしたのだが、これが、山あり谷ありの行程で、日頃運動不足の身としては、なかなかに大変。岩々と鬼怒川の光景は、圧巻なんだけどね。
 続いて、鬼怒川温泉駅まで戻り、チャックインには時間があるしと、ライン下り。眼前に迫る風景だけではく、船頭さんの話も面白くて良かったです。
 そして、チェックインし、さっそく温泉へ。普段はシャワーだけなのだが、湯船にゆっくり浸かると体が休まるね。悪くない。その後、食事。和洋折衷の懐石風料理。追加で栃木和牛を注文。脂の乗り具合が抜群。〆は、ごはん。で、栃木産の白米が、うまいの何の。ちょいと感動。
 ちょいと部屋飲みをして、1日目を終了。後半へ続く。


2020/09/20

面倒臭そうではあるが、好かれていたんだろうな、と。『マイルス・デイヴィス クールの誕生』


 『マイルス・デイヴィス クールの誕生』。マイルスの生涯を描いた作品だが、個人的には70〜80年代前半が好き。破天荒ではあるが、みんなに好かれていたんだろうな。面倒くさそうではあるが。

2020/09/19

抑圧に抗え『クレヨンしんちゃん2020 激突! ラクガキングダムとほぼ4人』


 『クレヨンしんちゃん2020 激突! ラクガキングダムとほぼ4人』。映画館で、初しんちゃん。抑圧に抗うしんちゃんら。意表を突かれ涙が溢れるというね。
 政治や社会、いろんな落書きが必要と思い知らされました。

2020/09/15

亀梨の演技がこっけいで怖いけど笑える『事故物件 怖い間取り』


 売れない芸人自ら事故物件に住み売れようとするという実話に基づいた映画『事故物件 怖い間取り』。主演の亀梨和也の演技がこっけいで、怖いんだけど笑えるというね。悪くなかったです。江口のりこ、いいですよ。この人が一番怖かったかも。
 ちなみに、私、案外に引きが強いので、心配な面もあるのですが。

タイトル通りだが不屈にもほどがある『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』


 ブラジルのピアニストであり指揮者である、ジョアン・カルロス・マルティンス。若くから名声を得る彼だが、不慮の事故で右手に障害を負い、そして、また更なる悲劇が彼に襲い掛かるのだが、そこは、タイトル通り『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』というか、不屈にもほどがあります。ガチですごい。
 映画全編で流れる曲は彼の演奏によるものだがと、普段クラシックは聞かないけれど、心を揺さぶられた。途中のエピソードとして、キース・エマーソンとカール・パーマーが紹介されるのは、ご愛敬。

2020/09/14

有権者として政治の当事者になりましょう。『なぜ君は総理大臣になれないのか』


 国会議員・小川淳也氏を追ったドキュメンタリー『なぜ君は総理大臣になれないのか』。民主、民進、希望、立憲・国民、立憲と渡り歩かざるを得ないという悲しい大人の事情など、国民生活には官界のない、けっこう生々しい政治の世界が垣間見られる。が、これが現実であり、この状況を打破していくのは、国民だということも現実。第三者的になるのが、一番いけないとあらためて思う。

2020/09/12


 人間は立ち直ることができるのか否か。その前提で、政策も結果もまったく変わる。私は、前者の立場。坂上香監督に話を聞いてみたい。『プリズン・サークル』とともに、マストな作品。

英語を勉強したい『ブックスマート』2回目


 『ブックスマート』2回目。今日は、セリフと音楽をていねいに。英語、もっと勉強せねば。案外、スラングは分かるのが、困ったもんだけど。

 

主人公の虚ろな目線の先を想像したい『ミッドナインティーズ』


 『ミッドナインティーズ』。今日、ここから3本見るのだが、何だろう、通貫な感じ。少年が青年になっていく課程の作品なんだけど、人種、家庭状況、DVが織り込まれていて、考えさせられること多々。主人公の虚ろな目線の先を想像したい作品。

2020/09/10

はしも真ん中もない『アルプススタンドのはしの方』を見ると、無性に『ブックスマート』が見たくなる


 いろいろと確かめたくて、また、小野莉奈さんのアフタートークもあると言うことで、『アルプススタンドのはしの方』、2回目。世の中には、はしも真ん中もないってこと。いい映画だと思うのだが、無性に『ブックスマート』が見たくなる。こりゃ、週末は、『ブックスマート』ですな。すでに、他2本の鑑賞が決まっているのだけど。

2020/09/07

設定が独特で、どちらに肩入れしていいか分からない『ファナティック』


 ジョン・トラボルタの怪演が話題の『ファナティック』。大好きな俳優のストーカーと化していくファンの物語なのだが、ストーキングされる俳優の設定が独特で、ストーカー側に肩入れしそうになるという不思議な感覚に。どちらにしても、怖いです。ラストが微妙な気はするけど。
 監督は、リンプ・ビズキットのフレッド・ダースト。そして、主人公の友人、リア役のアナ・ゴーニャ、なかなか。期待の若手です。

2020/09/06


 今夜は、"無謀な夜のサンデーナイツ♥" HellMeows[TOKIE,中村達也]&栗原健。先日に続いて、QUEに中村達也、降臨。今日は、ソロとは違い、トリオ編成で、心地よいビートが鳴り響く。ブランキ―、見たくなったよ。